ロボットSF好きなら「鋼鉄都市」は絶対に読もう。

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こんにちは、Shin(@Speedque01)です。ぼくの趣味のひとつは小説を読むことで、特にミステリかSFが好きです。

アイザック・アシモフのロボットシリーズは、SFとミステリが融合している非常に質の高い作品です。

その第一作目となる「鋼鉄都市」を紹介します。

Amazonでの紹介は下記になります。

1953年にアメリカのSF雑誌「ギャラクシー」に連載され、1954年に刊行された。アシモフ最初のロボット長編であり代表作のひとつ。「ロボット工学三原則」の盲点を突いたSFミステリの傑作として名高い。

また、鋼鉄都市という殻の中に閉じこもっていた人類が再び宇宙に旅立っていこうとするビジョンが描かれている。 続編として『はだかの太陽』『夜明けのロボット』があり、更に『ロボットと帝国』においてアシモフのもう一つの代表作であるファウンデーションシリーズとの融合が図られている。

発売されたのはなんと1953年。しかしながら、まったく古さを感じさせないストーリー運びは見事の一言です。ストーリーだけではなく、ロボットSF好きは皆知っている「ロボット工学三原則」が定義されたのもこの本ですし、主人公のイライジャ・ベイリや彼のパートナーとして事件の捜査に加わるR・ダニール・オリヴォーのキャラクターも立ちまくっている最高の娯楽小説です。

文明が発達した未来の地球が舞台ですが、設定には非常にリアリティがあります。また、事件自体のトリックも奇をてらったものではなく、「なるほど・・・!」とうならされる結末が待っています。

では、紹介していきましょう。

「鋼鉄都市」のあらすじ

人口の増加にともなって、能率化が地球上に強制されたのだ。地球はそれでも、二十億、三十億、五十億の人口すらを、生活水準の引下げを強化することによって、養ってゆくことができた。

だが、地球の総人口が八十億に達するや、すでになかば飢餓状態にあった人類の危機は、深刻なものとなった。人類文明のなかに、急激な変化がやってきた。ことにそれは、惑星国家群(とはいえ、それは、わずか千年前までは、地球の植民地にすぎなかったものだ)が、移民の受け入れをほとんどゼロに等しいところまで強化するにいたって、いっそうテンポを速められた。

人類文明の急激な変化は、地球の歴史におけるはじめてのシティの建設によって訪れた。それは、一千年の長きにわたって、漸進的に形成されてきた傾向であった。

能率は規模の拡大を意味する。シティ以前の中世期においても、このことは、無意識にではあれ認められていた。中小企業は大工場に併合され、大工場は大陸的規模の大企業に道を譲っていたからである。

こころみに、何千何万という別個の家に住んでいる何千何万という個々の家族の、同数の人数を収容する大集合居住区に住む家族に比しての非能率性を想像してみるがいい。おのおのの家に持つ貧弱なフィルム図書のコレクションと、厖大な規模の総合ライブラリのコレクションとを比較してみるがいい。

一軒一軒独立したヴィデオ設備と、現在の集団のヴィデオシステムとの経済的技術的な差違を。

さらには、おなじありきたりな食堂や浴室を、何千万の各家庭に備えつけるという、およそ愚劣な当時の習慣と、今日のシティ文明によってはじめて可能となった完璧な献立の調理された食事や、シャワールームとの差を考えてみるといい。

かくて、地球上の数かぎりない村や、町や、シティならぬ大小の都市はしだいに死に絶え、消滅して、今日のシティのうちに呑みこまれていった。シティ文明時代の初期、危惧された核戦争の危険も、この傾向をわずかに遅らせたにすぎなかった。防禦遮蔽の発明によって、地球全域のシティ建設は猛然たる競争時代に入った。

シティ文明は食糧分配の最適条件を可能ならしめた。イースト菌と水耕農園との利用が最高度に発達した。ニューヨーク・シティは二千平方マイルに膨脹し、最近の人口調査の結果、シティの人口は二千万を上まわっていることが確認された。地球上には八百何十かのシティがあるが、平均人口は一千万だった。

おのおののシティはなかば独立した自治権をもち、経済的には完全な自給自足態勢を備えている。シティは、それ自身を覆い、それ自身を囲み、それ自身を隠蔽することのできる巨大な鋼鉄の洞窟――鋼鉄とコンクリートとの想像を絶する大洞窟になったのだ。

「鋼鉄都市」の舞台は未来の地球です。文明が発達し、地球以外の惑星に移住する人類も出始めていました。

「鋼鉄都市」の時代には、彼らは「宇宙人(スペーサー)」となり、地球に住んでいる人類とは別に扱われるようになっています。

地球はどんどんその人口を増やしていき、食料や居住地不足問題が深刻になっていきました。限られた土地で食料や居住地の問題を解決するため、人類は「シティ」と呼ばれる共同居住地に住むようになっていきます。

各シティはかつての国家のように独立し、自給自足を可能としています。核戦争も防禦遮蔽(シールド)を各シティが有する故に起こることはなく、人類はシティの中で暮らしていくようになります。

これからの世界がどうなっていくかぼくにはまだわかりませんが、「鋼鉄都市」の著者であるアイザック・アシモフの頭の中にはこのような未来がありありと思い浮かんでいたということなのでしょう。

人口がどんどん増えていき、一部の人類は宇宙へと旅立っていく。残った人類は効率化のために共同居住地を建設、そこで独自の文明を築いていくというシナリオです。

そこで暮らしている刑事が、主人公である「イライジャ・ベイリ」です。

責任感が強く、真面目。若干頭に血が上りやすいところもある、非常に人間味溢れるキャラクターです。

彼が住んでいる「シティ」で、「スペーサー殺し」という大事件が起こります。

地球でスペーサーが殺された・・・今後の展開によっては、スペーサー vs 地球人の戦争になってしまいかねない状況です。

そこで、ベイリはスペーサー側から派遣されたヒューマノイド・ロボット「ダニール・オリヴォー」とともに捜査を進めることになります。

スペーサー側から派遣されているダニールを疑いながらも、協力して捜査を進めていくベイリ。

最終的にたどり着いた、驚くべき真相と意外な犯人とは・・・!

「鋼鉄都市」の感想

非常にしっかりと練られたリアリティのある世界観に、ベイリやダニールをはじめとした魅力的なキャラクターが生き生きと活躍する、とても楽しい小説です。

ベイリはもちろん、ロボットであり感情を持たないはずのダニールが非常にチャーミングです。

また、ロボット三原則が改めて素晴らしく、それを犯罪と絡めるという発想もとてもワクワクしました。

第一条:ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。

第二条:ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。

第三条:ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。

*引用:Wikipedia

この原則がある限り、ロボットに殺人はできないはずです。

しかし、状況から見て人間が殺人を犯した可能性はほぼゼロに等しい・・・。

この矛盾にベイリが取り組んでいくさまは非常に読み応えがあります。

SF好きだけではなく、ミステリー好きにもオススメできる一冊ですので、良ければ読んでみてくださいね。

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