夢物語ではない、「実用的なAI」のリスクと可能性

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こんにちは、Shin(@Speedque01)です。少し前からのホットな話題として「人工知能(AI)」がありますが、しっかりと他の人に説明できる人はあまりいないのではないでしょうか。

今日は、グローバルコンサルティングファームであるPwCのホワイトペーパー「2018年AI予測 ビジネス戦略立案のための8つの見解」を読みながら、AIについての理解を深めていきましょう。

「ケンタウロス」という概念

よくあるのが「AIが人間の仕事を奪う」という議論ですが、PwCのペーパーによると、AIと人間は対立関係ではなく、補完関係にあるときがもっともパフォーマンスが高いとされています。

人間とAIがタッグを組んで仕事を行うことを、「ケンタウロス」と呼称します。

ケンタウロスとは、人間とAIがタッグを組み相手に挑むスタイルである。

人間はAIパートナーからのアドバイスを受けるが覆すことも自由にできる。真に成功する秘訣は人間とAIの間でプロセスを確立させることである。

この前例がない組み合わせが今後の未来における労働力の新たな常識なのである。

AIがどのように製品設計プロセスを向上させるか、まず考えてみる。

人間のエンジニアは部品の材料、求められる特性、およびさまざまな制限事項をAIシステムに入力し、それらを元にシステムから数多くのシミュレーションが生成される。

エンジニアはシステムより打ち出された選択肢のうち1つを選ぶか、入力事項を練り直してAIにもう一度シミュレーションさせ、より精度の高い選択肢を打ち出させる。

スターウォーズで、R2D2がアナキンやルークと協力して任務を遂行していくようなイメージですね。

確かに、このような流れで仕事が変わっていく、というのは大変理解しやすいです。

いきなり、機械が人間の仕事を代替するのではなく、一部の単純作業やリコメンデーションをAIが受け持ち、

最終決定はあくまで人間がする、そのようなケンタウロス型の仕事が増えていくのでしょう。

AI活用における「ブラックボックス」というリスク

AIを常に制御可能な状態とすべきとしても、多くのAIアルゴリズムは人間の理解を超えたものであり、必ずしも理解可能であるとは限らない。

例えば、知的財産を保護するために自身のプログラムがどのように働くのかを明らかかにできないベンダーも存在する。

AIが決定を下す際、エンドユーザーはどのようにその決定に至ったのかは知る由もない。それらの機能はブラックボックスであり、その中身を見ることはできない。

しかしながら、これは必ずしも問題であるとは言い切れない。

電子商取引サイトが消費者に新しいシャツを推奨するアルゴリズムが謎めいていても、問題となるリスクは低い。

しかし、銀行でAIベースのソフトウェアが住宅ローンの申し込みを断った理由を説明できなかったらどうだろうか。

空港のセキュリティでAIが明白な理由もなく特定の個人にフラグを立ててしまったらどうだろうか。

AIトレーダーが理由を明確にせず株式市場でレバレッジをかけた投資をしたらどうだろうか。

ユーザーは、AIの仕組みがわからなければAIを信用できないだろう。AIがどのように決定を下したのかという証拠を見ることができなければリーダーたちはAIに投資を行わない可能性がある。

このように、ブラックボックス型のAIはユーザーの不信に直面し、その活用が制限されてしまう可能性がある。

会社での意思決定をする際に確実に必要となるのが、「ロジック」です。

なぜその事業を始める必要があるのか、

その採算性はどうなのか、

初期投資および運用にはいくらかかるのか、

何年で回収できる見込みがあるのか、

どのような失敗リスクがあり、それについてはどのようなリスクヘッジをしているのか、

等々、気の遠くなるような検討がされるケースがあります。

そのようなときに、「AIの動きを説明するロジック」がないというのは、致命的になり得ます。

上層部に、「今回の事業で使うAIは、このような仕組みで動いているのですよ」と説明できなければ、

そこにお金を動かす決断ができない可能性が非常に高いのです。

かといって、人間でも簡単に把握できるようなパターン認識しかできないAIは、

実際のビジネス上で使い物にならないでしょう。

AIを活用したビジネスをはじめるためには挙動についての明確なロジックが必要だが、

明確なロジックで説明できるような挙動しかできないAIは使い物にならない。

この構造的な課題を解決することは、容易ではないでしょう。

AI活用の際には「ビジネスケース」から考えよ

データのクリーンアップから決めて始めようとするのは、良い考えとなることがまれである。

それよりもビジネスケースから始め、その特定のケースにおいて評価を行い改善していくことが得策である。

例えば、医療サービス提供者は、患者の改善を目標とするだろう。

システム開発前に、医療サービス提供者はAIがもたらす利益を数値化する。

次に、電子医療記録、関連する学術論文、臨床試験データなど、必要となるデータの選定とデータ取得およびデータクレンジングにかかるコストに目を向ける。

利益がコストを上回った場合のみ、サービス提供者は次のステップに進むべきである。この場合、利益には間接的利益や今後の用途においてこうしたデータを活用できる可能性の評価基準が含まれる。

AIを活用する際に陥りがちなのが、「AIを活用すること」そのものが目的となってしまうケースです。

「AIを前面に出せば目立つ」

「ベンチャーキャピタルも、今後の重点投資領域はAIだといっていた」

このような理由でとりあえず何かしらの機能を開発し、綺麗なデータを食わせても、ほとんど意味がないものとなってしまいます。

最初はもてはやされていても、すぐに限界が来てしまうのです。

そうではなく、「対象のビジネスで何を実現したいのか」が中心に来るべきなのです。

そして、その目的に沿ったものであれば、必ずしもAIを活用する必要はないのです。

いったいどのようなビジネスをやろうとしているのか、

それにAIを活用することでどのようなメリットが生まれるのか。

それを考え抜いた上で、AIの活用可否を決めるべき、ということなのでしょう。

AIについては冷静に捉えよう

「AI」というと、未だ世の中には出ていないすさまじい新テクノロジー、と思っている方も少なくないです。

しかし、実はすでに全世界で実装され始めています。

Googleの検索も、Google翻訳も、Amazonのリコメンド機能もAIの一種です。

そう、AIは私たちの生活にすでに入り込んでいるのです。

企業や国任せにせず、ぼくたち自身も活用の方法や今後の未来を定期的に考える必要がありますね。

PwCのホワイトペーパー「2018年AI予測 ビジネス戦略立案のための8つの見解」はオススメです。

ぜひ読んでみてくださいね。

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