ブロックチェーンを理解したい人は「ブロックチェーン・レボリューション」を読もう。

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こんにちは、Shin(@Speedque01)です。ビットコインから始まった仮想通貨の盛り上がりに応じて、ビットコインの基盤技術であるブロックチェーンにも注目が集まっています。


ブロックチェーンについてはさまざまなことが言われていますが、「そもそも何なの?」「どんな技術なの?」「なぜ革命的だといわれているの?」「ビットコインとの関係はなんなの?」とはてなマークだらけの方がほとんどではないでしょうか。

そういう人には、基礎から具体的な活用例まで書かれている「ブロックチェーン・レボリューション」を読むことをオススメしています。

では、中身を紹介していきます!

ブロックチェーンとはいったい何なのか

ビットコインのネットワークではおよそ 10 分ごとに、まるで心臓の鼓動のように、情報が更新されて新たなブロックが誕生する。新たなブロックには以前の取引記録のダイジェストが含まれており、少しでも矛盾があれば正当なブロックとは認められない。いつの時点でどのような取引がおこなわれたかという記録が恒久的に残り、ひとつを変えようとすれば前の記録と整合性がとれなくなるので、データを改ざんすることは不可能に近い。みんなが見ている前で、いくつものブロックを書き換える必要があるからだ。

ブロックチェーンにはどんな取引だって記録できる。たとえば個人の出生や結婚、不動産の権利、出身大学、金融口座、入院・通院、保険金請求、選挙の投票、食品の生産地など、そこに何らかの取引があればブロックチェーンに記録することが可能だ。

この新たなプラットフォームが普及すれば、あらゆることをリアルタイムで電子的に照合できる。近い将来、身のまわりの製品がすべてインターネットに接続され、人間の指示がなくても自分で必要な電力を調達したり、大事なデータをシェアしたり、さらには健康管理から環境保護まで何でもやってくれるようになるだろう。そのためには取引の正確な記録が欠かせない。あらゆるもののインターネット(Internet of Everything) は、あらゆるものの記録(Ledger of Everything) の上に成り立つのだ。

なぜ記録なんかにこだわるのかって? 真実は僕たちを自由にするからだ。 分散型の信頼システムは、あらゆる場面に応用できる。

絵や音楽を売って生計を立てたいとき。ハンバーグの肉が本当はどこから来たか知りたいとき。海外で働いて稼いだ金を、高い手数料をとられずに祖国の家族に送金したいとき。地震の復興支援に来て、崩れた家を建て直すためにその土地の持ち主を知りたいとき。政治の不透明さにうんざりして真実を知りたいとき。ソーシャルメディア上のデータを他人に利用されたくないとき。 こうして書いているあいだにも、イノベーターたちはそれを実現するために、ブロックチェーンを使ったアプリケーションを着々と開発している。

おそらく上記の説明だけでは、ブロックチェーンの技術的なところは十分に理解できないと思います。しっかりと理解したい人には、Tech Crunchの下記の記事をおすすめします。

誰も教えてくれないけれど、これを読めば分かるビットコインの仕組みと可能性

ブロックチェーンの技術的な仕組みに深入りするととめどなくなってしまいますが、一言でブロックチェーンを表すと「改ざんが難しい仕組み」といえるでしょう。分散化はそれを実現する手段のひとつであり、必ずしもブロックチェーンの本質ではないと思っています。

プライベート型といわれるブロックチェーンの場合は、事前に決められた人しか新規トランザクションの承認ができないため、完全な分散化とはいえません。しかしそれでも、事前に決められた人同士でトランザクションの承認をしますし、ネットワークの参加者はいつでもトランザクションの内容を参照できますので、改ざんは難しいですよね。

ブロックチェーンが実装されたアプリケーションでもっとも有名になっているのがビットコインのパブリック型ブロックチェーンですので、どうしてもそのイメージが強くなってしまっているようですが、ブロックチェーンはさまざまな種類があるので、一緒くたに語ってしまうと議論が発散してしまいます。何のブロックチェーンの話をしているのか、明確にしたほうがいいのかもしれないですね。

ブロックチェーンは「改ざんが難しい仕組み」である。とだけまずは理解するといいと思います。そうすると、「それが何の意味があるんだろう?」「どうして改ざんが難しいのだろう?」「改ざんが難しいことがなんで”革命的”なのだろう?」といろいろな疑問が浮かんできます。その疑問を大事にしつつ、ブロックチェーン・レボリューションやその他の本、Web記事等を読んでいくとだんだん自分の頭が整理されていきますよ。

マイクログリッドとブロックチェーン

電柱にデバイスを取りつけるかわりに、今度は電力網のすべてのノードがP2Pでつながりあい、おたがいに交信しながら電力の生産と分配を実施するモデルを考えてみよう。 ニューヨーク市では災害に強い街をめざし、ブルックリンの一部にマイクログリッド(小規模なエネルギーネットワーク) を導入する試みを始めている。

実用化されればハリケーンなどの災害時でもローカル発電による電力供給が可能になるほか、クリーンな再生可能エネルギーが利用できて、電気料金の低下も期待できる。地域で電力を貯めておき、必要なときに使うという選択肢も可能になる。

大学などで実験的にマイクログリッドが設置されることはあっても、住宅街に設置される例はまだ少ない。ほとんどの家庭や企業では、独占的な大手電力会社から電気を購入しているはずだ。屋根にソーラーパネルを取りつけることもできるけれど、余った電力をシェアするには電力会社にいったん買い取ってもらう必要がある。

買い取り価格は安いし、電力会社に送電する過程で無視できない量のロスが出る。すぐ隣に住む人がその電力を使いたくても、いちいち電力会社を経由して高い料金を払わなくてはいけない。おかしな話だ。

ここではブロックチェーンを使った具体的なビジネスモデルについて語られています。閉じられた地域内でP2Pで電気を融通しあう「マイクログリッド」をブロックチェーンを活用してみるときの話ですね。

ただ、上記の説明を見てもらうと、「これのどこにブロックチェーンが関係あるのだろう?」と思わないでしょうか。そう思われた方は非常にセンスがいいと思います。

実は、上記の仕組みはブロックチェーンとは関係なく実装できるものです。大手の電力会社を経由せずに、住宅や大学ごとに電力網を構築すれば、やりとりはできるのです。

ではなぜブルックリンでのプロジェクトがブロックチェーンの文脈で語られているのか。仕組みとしてはブロックチェーンがなくても成り立つのですが、実際の運用を考えると大変ややこしい問題があらわれてきます。

  1. どのように決済するのか?電力をやり取りするときに毎回払わないといけないのか?(決済の手間の問題)
  2. たくさん電力を供給した、とうそをついて金を騙し取ろうとする家庭がでてくるのではないか?(信用の問題)

2つ目の信用の問題を解決するために、改ざんが難しいブロックチェーンが使われています。また、1つ目の決済の手間の問題を解決するために、ブロックチェーン上で動くアプリケーションである「スマートコントラクト」が使われます。

複雑な契約については、スマートコントラクトというやり方で実現できる。契約の詳細をブロックチェーンに記録しておき、それが正しく行使されることをプログラムで保証するしくみだ。

これらの情報が頭に入っていないと、ブロックチェーンについての記述を見ても「???」となってしまうでしょう。

他にも、ブロックチェーン周りの議論には、下記のようなトピックが絡んでくることが多いです。

  • インターネット・オブ・シングズ(IoT)
  • 第5世代移動通信システム(5G)
  • ビッグデータアナリティクス
  • ロボティクス
  • 人工知能(Artificial Intelligence)
  • スマートマニュファクチャリング etc

ブロックチェーンを単体で理解しようとしてもなかなか明確になりません。ブロックチェーンは信用の問題や決済の手間の問題を解決するツールですので、それだけで機能するケースがあまりなく、他のテクノロジーやアプリケーションと連携して機能する場合が多いのです。

それを理解したうえでブロックチェーン・レボリューションを読むと、大変学びが深いと思います。

ブロックチェーンを理解したい人は「ブロックチェーン・レボリューション」を読もう。

ブロックチェーン・レボリューションは、ブロックチェーンが生まれた背景や基礎的な技術、それがどのように現在使われているのか、非常に網羅的に書かれている本です。ただ、カバー範囲が広いので、逐一疑問に思ったところを自分で調べる必要があるかもしれません。

オンラインコミュニティ「Players」では、ブロックチェーンについて研究するチームがあり、ぼくも日々学んだことを投稿していますので、興味がある方はぜひ入ってみてくださいねー!