戦略を考えるときには「3つのステップ」を踏もう

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こんにちは、Shin(@Speedque01)です。引き続き企業戦略に関する名著、「戦略策定概論」を読んでいます。

波頭氏の明晰な論理で構造化された理論の数々に圧倒されます。非常に学びが深い本です。

複数回に分けて、こちらの内容を紹介していきたいと思います。

波頭氏は、戦略を「競合優位性を活用して、定められた目的を継続的に達成し得る整合的な施策群のまとまり」と定義し、論を進めていきます。

「むずかしい!」と思われるかもしれませんが、非常に丁寧に解説されているので、しっかりと読めればついていけます。

今回は、「戦略策定の3つのステップ」について紹介していきます。

3つのステップとは、「分析」「発想」「具体化」です。

分析

分析フェーズにおけるポイントは二つある。

まず第一に重要な点は、「ファクトベース:ファクト(事実)に基づいて一切の判断を行うべきである」という事である。

事業環境や競合の力量や動向を把握する際に、<業界の常識ではこう言われている>とか<識者はこのように評価している>という恣意性の高い情報によって予見・先入観を持ってしまうと、常識や痛切の範囲内に思考フィールドが限定されてしまう。また、収集すべきデータの種類や分析結果の解釈にバイアスがかかってしまい創造的戦略案の発想につながっていかない。

(中略)

分析フェーズで留意すべき第二のポイントは、状況や課題の把握において「構造的理解」を心掛けるという点である。

市場におけるさまざまな事象や企業内の多様な課題は有機的に連関して生起している事が多い。この事象間、課題間の連関のメカニズムを体系立てて理解する事が状況を正確に把握する上で不可欠である。

つまり「どの事象とどの事象は<独立>の関係」で、「どの事象とどの事象は<因果>の関係」になっているのか、という事を解明することこそがこの分析フェーズの目的とも言えるのである。

このような構造的理解を可能にする分析があってはじめて、自社にとって戦略的に意味のある事象や課題を発見することが出来るのだ。

モノゴトを考えるときに「ファクト」を重視する、というのはコンサルタントとしてはじめに叩き込まれることの一つです。

そこに書いてある情報は、客観性が担保された「ファクト」なのか、それをベースにした意見なのか、ただの思いつきなのか。

同じように見えても、意味合いがまったく違ってくるのです。

説得力を持たせたいのであれば、ファクトを集めて論理を構成し、なるべく恣意性を排除することが大事になります。

もちろん、完全に恣意性を排除することはできないのですが。

二つ目のポイントとして、波頭さんは「構造化」を挙げています。

事象と事象、事実と事実を構造として捉えられるか、単体で平たく捉えてしまうか。

ここの差は歴然です。

経験豊富なコンサルタントと、新人のコンサルタントに同じ情報を与えても、アウトプットのレベルがまったく違うのが、この構造化スキルによるものです。

慣れていないと、情報を構造として捉えてその関係性を分析するところまでいけないのです。

図式化、言語化を通して構造を作る力は、ずっと鍛え続ける必要があります。

発想

発想フェーズでのポイントもまた二つ挙げられる。

第一のポイントは「問題解決志向」に基づいた発想が重要だという点である。分析フェーズで絞り込まれたクリティカルイシュー(重要課題)に対して戦略の基本方針を決定する事が戦略策定の第二ステップ(発想フェーズ)の目的であるが、前向きな可能性を追求していく姿勢での発想がないと有効な戦略案には至らないで終わってしまう。

(中略)

発想フェーズにおける第二の留意点は「仮説の設定と検証」を繰り返し行うという事である。

先に「常識や慣習にとらわれない発想」によって戦略の基本方針を案出する事を示したが、その基本方針を軸にして暫定的な戦略をデザインしてみる事が必要である。この過程において必要となるのが「仮説の設定」である。

仮説を組み合わせて大胆な戦略案を暫定的に組み立てるメリットは、常識的な枠の中でのインパクトの弱い戦略に落ち着いてしまいがちになる事を回避する事に加えて、検討作業の効率を高めるためにも極めて有効だという事である。

コンサルタントは「プロブレム・ソルバー」といわれることもあります。

分析フェーズで、ファクトベースにモノゴトを構造化し、どこに問題の根本があるのか理解したあとに、

実際にそれを解決していかなければならないのです。

「これが問題だ、やばいね」という他人任せの姿勢ではなく、

「どうすれば解決できるのだろうか?」

「自分は何をすれば貢献できるか?」

という「問題解決を常に志す姿勢」が重要となるのです。

「自分が解決するんだ」という気概を持ち、問題に取り組む必要があります。

二つ目に波頭氏が述べているのが仮説の設定と検証です。

「もしかしたらこうすればうまくいくのでは?」という仮説を持ち、

それをさまざまな方法で検証していきます。

そして、その検証の途中で得た情報や学びを再度仮説に反映させる・・・という繰り返しですね。

このスピードが速いと仕事がどんどん回るようになります。

筋の良い仮説を思いつき、それをささっと検証するプロセスを何度もまわしていくと、どんどんいい成果物を出せるようになります。

逆に、仮説を出すクセがついていない場合、あとで悪い意味でのどんでん返しが待っている可能性が高まります。

具体化

具体化フェーズでのポイントは「組織化」という事である。

第二ステップで決定した戦略の基本方針を受けて具体化フェーズでは具体的な施策・アクションプランへと展開していくのであるが、その際に個々の施策・アクションを「個々の組織・人員の現実的な動きに落とし込んでおくこと」がポイントとなる。

ある施策について、「実行部隊はどの部署であり、主担当は誰、サポートは誰、期間はいつからいつまで、目標成果はどれだけ、どの指標によって評価するか」という事を明確に決めておかなければその施策は戦略の狙い通りには実行され得ない。

また戦略施策を円滑・効率的に実行するために従来の組織や規定が適切でない場合には、それらの改善策についても戦略施策を作る時点で立案しておく事も重要なのである。

戦略の効果とは、策定された戦略内容のクオリティーと実行段階でのイールド(歩留まり)の積で決まる。一〇〇点満点の素晴らしい戦略を作り上げても実行が二割しかなされなければ効果は二〇点でしかなく、五〇点の戦略であっても八割実行して四〇点とった方が大きな成果を得られるものだ、という事を忘れてはならない。

いくらいいアイディアを出しても、「で、それって具体的にどうやって進めるの?」という問いに答えが出せないと、

いつまでたってもアクションに落ちず、結局そこで検討したことがいつの間にかうやむやになってしまいます。

理想論を語ることは得意でも、具体的なアクションに落とすことが苦手な人はそこかしこにいます。

業界の知識やオペレーションについても理解し、わからないところは専門家にヒアリングを実施し、

実行可能なアクションに落とすことは大変重要です。

波頭氏は、具体化のポイントを「組織化」だと述べています。

最終報告書を出して終わりになるのか、その後もプロジェクトが続くのかは、この組織化ができているかどうかにかかっている、というのはぼくも賛成です。

「組織化」というと難しく感じますが、簡単に言うと「誰が何をいつまでにやるのか」ということです。

みなさんそれぞれの仕事があるので、明確に仕事が割り当てられており、かつ期限がついていなければ物事は進みません。

せっかく時間をかけて検討したのですから、アクションまで落とし込んで実際に変革するところまで導く必要があります。

戦略策定についてはまず「戦略策定概論」を読もう。

紛れもない一流コンサルタントの波頭氏が、その豊富な知識と経験をもとに著した「戦略策定概論」。

こんな情報の宝庫を数千円で手に入れられるとは・・・と感激しました。

「本は人類最大の発明である」といわれることもありますが、まさにそうですね。

波頭氏という一流のコンサルタントから戦略を学びたい方は、ぜひ手にとってみてください。

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