戦略策定には「3つの不可欠要件」が存在する

スポンサーリンク

こんにちは、Shin(@Speedque01)です。コンサルティングと切っては切り離せない言葉として「戦略」がありますが、ここについて構造的に理解するのはなかなか難しいです。

そんなときに手元においておきたいのが、波頭氏の「戦略策定概論」です。

出版日はなんと1995年。20年以上も前に書かれた本なのですが、戦略の本質に切り込んでおり、いつまでも古びることはないのではないか、と思います。

複数回に分けて、こちらの内容を紹介していきたいと思います。

波頭氏は、戦略を「競合優位性を活用して、定められた目的を継続的に達成し得る整合的な施策群のまとまり」と定義し、論を進めていきます。

「むずかしい!」と思われるかもしれませんが、非常に丁寧に解説されているので、しっかりと読めればついていけます。

まずは第一章から、「戦略として不可欠な3つの必要条件」について紹介していきます。

目的(Objective)

戦略を策定するためには、何を達成するための戦略なのか、という目的が大前提として明確に示されていなければならない。

しかも、「業績の向上を図るため」とか「売上高成長力を強化するため」などという曖昧な目標ではなく、「売上げを一〇〇億円増加させ利益は二〇億円増を達成する」とか「一年間でシェア二パーセントアップ、三年間で五パーセントアップ」というように定量的な目標が示された設定でなければならない。

一般には売上げ高、利益額、シェア等が目標達成期間を伴って示されるのが一般的であるが、状況によっては獲得顧客数や技術開発成果等の指標を用いた方がより適切な場合もある。

当たり前のように思うかもしれないですが、そもそもここから躓いてしまっている企業はかなり多いと感じます。

「戦略を立てた」とはいうものの、数字に落ちておらずスローガンどまりになってしまい、結局何をどうすればいいのかわからない。

定量的な売り上げ目標を立てたはいいものの、なぜその数字になるのか説明ができない。

意外とそのようなことがあるのです。

波頭氏は、「まずは定量的な目的を設定することが必要不可欠である」とおっしゃっています。

実際に自分でビジネスをやっているとちょっとなあなあになってしまうことがあるので、ぼくも反省せねば。

施策(Actions)

戦略は、その実行に携わる組織や人員の実際の行動に結びつく具体的な施策として示されている必要がある。

つまり、戦略とは、誰があるいはどの部署が、どのようなスケジュールで、どのようなアクションをとるのかという具体的な施策として明示されていなければならない。

単に「新しい顧客層を取り込むことによってシェアを五パーセント向上させる」というだけでは具体的行動が見えて来ない。

どのようなニーズを持つ顧客層を狙うのか、価格ダウンをテコにするのか、あるいは新しい商品の投入を行うのか、営業のやり方を変えるのか、等々の具体的行動の指示内容が明示されていなければならない。

これも大変重要なポイントですね。

何事も「いいっぱなし」ではうまくいきません。

「売上げを上げよう!」「シェアを取り返そう!」と声を上げてそのとおりになるのであれば、企業戦略もコンサルタントもいりません。

「どのような体制でやるのか?」

「どのようなタイムラインでやるのか?」

「どういう製品を投入するのか?」

「どういうプロモーションをやっていくのか?」

等々、具体的な行動に落とし込む必要があります。

これは企業戦略だけでなく、個人の行動にもあてはまりますね。

「これをやろう!」だけではうまくいかないのです。

具体的な行動に落とし、期限も決める。そして、粛々とそれをこなしていくことが必要不可欠です。

競合(Competitive)

戦略は、競合の存在、競合からのリアクションを考慮して立案されていることが必要である。

元来戦略(Strategy)とは軍事用語であり、戦略を考える前提として必ず<敵>の存在があった。戦争をしないはずの自衛隊ですら<仮想敵国>の設定をしなければ、作戦展開のあり方はもちろん配備の内容や日々の演習すらイメージしようがなかったのである。

戦略とは競合があってはじめて成り立つものであり、自他の強み弱みやリアクションを予測・計算して行うかけひきなのである。

そしてこの要件は、ある企業が一社で市場をほぼ独占していて考慮すべき競合が一見存在しないような場合ですらも成立する。即ち潜在的な競合や直接的ではない競合を意識すべきなのである。

戦略策定のときに、実は見落とされがちな視点が「競合」です。

過去の経営戦略論では、静的なシチュエーションが前提として置かれていました。

「競合を含む、環境を不変のものとすること」を前提として、議論が進んでいたのです。

よって、自社がアクションをとっても、競合は何も変わらない、そういう前提があったのです。

少し考えてみれば、これが現実に即していないことがわかります。

コストダウン戦略であれば、吉野家が価格を下げたら松屋も価格を下げる、なんてことは良くありますよね。

実現可能性が高い戦略を考えるには、競合のことを意識しつつ、かつアクションを実践した後に競合がどのようなリアクションをしてくるか、まで想定する必要があるのです。

戦略策定についてはまず「戦略策定概論」を読もう。

紛れもない一流コンサルタントの波頭氏が、その豊富な知識と経験をもとに著した「戦略策定概論」。

こんな情報の宝庫を数千円で手に入れられるとは・・・と感激しました。

「本は人類最大の発明である」といわれることもありますが、まさにそうですね。

波頭氏という一流のコンサルタントから戦略を学びたい方は、ぜひ手にとってみてください。

【無料/期間限定特典あり】Shinの公式メールマガジン

【無料/期間限定特典あり】Shinの公式メールマガジン