こんにちは、Shinです。仕事をしていて最近強く思うことの一つが「意図」の大切さです。
相手のリクエストをそのまま受け取るわけでも拒絶するわけでもなく、「本来の意図は何だろう?」と考え、読み取り、メリットのある提案を実施していく。それができれば手戻りはかなり少なくなりますし、お客様に満足していただける可能性も高まっていきます。
ただ、この意図の重要性についてはかなり抽象的な話になるため、なかなか理解いただけないこともまた確かです。ですので、本日はある具体例を用いて意図の大切さを解説してみようと思います。
5歳の女の子が「お腹が空いた」と訴えてきた。
あなたには可愛い5歳の娘さんがいると仮定します。名前は愛ちゃんです。
愛ちゃんはトコトコとあなたのところに駆け寄ってきて、「パパ(ママ)、お腹が空いたよー」と訴えかけてきたとします。
よくありがちな状況ではないでしょうか。
そのようなとき、もしあなたが「意図を読み取ること」をしない人だったとしたら、あなたはこのように言うでしょう。
「ほら、カロリーメイトだよ。早く食べてお腹を満たしてしまいなさい。」
確かに、「お腹が空いた」というリクエスト自体にはこれで応えてはいます。しかし、これが本当にベストな解決策なのでしょうか。
もしあなたが「意図を読み取れる人」であれば、いろいろなことを考えたり、愛ちゃんに問いかけたりするはずです。
- 愛は昨日何を食べたかな?
- 今は何時かな?
- 愛はお肉が好きだけど、最近野菜が足りてないのでは?
- 夜ごはんまでもう少しだし、変におやつをあげたりしないほうがいいのでは?
- 愛はピーナッツアレルギーだから、それ以外にしよう。
などなど、いろいろと考えるはずです。
これらのことを考えた後の愛ちゃんへの提案は、現在の愛ちゃん自身はもちろん、自分自身や家族、将来の愛ちゃんにとっても意義深いものとなるはずです。少なくとも、「お腹が空いている -> カロリーメイトをあげよう」という発想よりは、全体としての幸福度は高まるはずですね。
意図を読み取り、伝えよう。
「こんなこと当たり前じゃないか!」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。しかしながら、ビジネスの現場では意図の読み取りや伝達ができていない方のほうが多いように見受けられます。お腹が空いた女の子に、ノールックでカロリーメイトを投げつける人は少なくないのです。
もしコミュニケーションをとっている相手の方もノールックカロリーメイト派だった場合、悲劇となります。お互いがお互いの意図を把握しようとしていないため、話がズレにズレ、残るものは不信感と意味がよくわからない議事録のみ、そういう風になってしまうのです。
相手の言葉をそのまま受け取るのではなく、「現在の状況はどうなっているだろう?」「彼が本当にしたいこと、いいたいことは何なのかな?」としつこいほど確認してみましょう。もしメールだけで伝わらないのなら、電話してみましょう。電話でも伝わらなければ、じかに会って話してみましょう。
意図をお互い伝え合う、読み取りあう。一見シンプルですが、とても強力な業務改善方法のひとつです。ぜひ実践してみてくださいね。
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