真に価値のある提案をするためのプロセスを共有する

スポンサーリンク

こんにちは、Shin(@Speedque01)です。コンサルティングの仕事では、最終的に「提案」をしなければなりません。

「今の市場はこういう状況ですよ」とか「競合企業はこんなことをやっていますよ」とか「ヒアリングの結果、あなたの会社の強みや弱みはこういうところでしたよ」など、いわゆる調査フェーズだけで終わる仕事はあまり多くありません。最終的には、それらの情報を統合して、「結局あなたの会社はコレをすべきです!」というのを提案しなければならないのです。

これは大企業向けのコンサルティング以外にもいえることです。例えば、友達のキャリア相談についても同じようなことをする必要があるでしょう。「おれ、今の会社であんまりうまくいかなくて・・・。転職したほうがいいのかな、それとももう少し今の会社で頑張ったほうがいいのかな。転職したほうがいいとしたら、具体的にはどんなところがオススメで、どういう風に転職活動を進めたらいいのだろう」という相談を受けた場合などが具体的な例としてあげられます。

そんなときに、

  • 現在の転職市場の状況
  • 同業界の同年代が有していると考えられるスキル
  • 自分からみた友人の強みや弱み

だけではちょっと弱い。もちろん価値はあると思いますが、最終的には「あなたはこうすべきだと思う!」という”提案”をしてあげるとなおよいですよね。

「やったほうがいいこと」はこの世にあふれている

実はこの「提案」というのはかなり難しい。簡単な例として、ダイエットをあげてみましょう。

もしあなたが友人から「ダイエットしたいんだけどどうすればいいかな!」という相談を受けた場合、どんな提案が思い浮かぶでしょうか。

  • おやつを絶対に食べない
  • 糖質制限を実施する
  • 毎日10キロ朝ランニングをする
  • 会社帰りにプールに行って1時間ほど泳ぐ
  • エレベーターやエスカレーターは使わずにすべて階段を使う
  • 摂取カロリーは1日1500kcal以下に抑える

などなど、いろいろと「これやると効果が出そう!」というアイディアは湧き出てくるでしょう。こういう思いつきのアイディアをばーっと並べてしまう人も少なくないのではないでしょうか。

上記を実際にできれば、確かに効果はあるでしょう。さらに言えば、「毎日100km走る」とか「食事は1日1回、800kcal以下にする」等もっと厳しい提案であればもっと効果的になるかもしれない。

しかしながら、このような思いつきの提案には意味がないのです。 

この世の中には「やったことがいいこと」があふれています。

  • 一生懸命勉強したほうがいい
  • 美味しくて健康によいモノを食べたほうがいい
  • 家族との時間はしっかりとったほうがいい
  • 難関資格は学生のうちにとっておいたほうがいい
  • 英語はしゃべれるようになっておいたほうがいい
  • 若いうちは一生懸命仕事に打ち込んだほうがいい
  • 自分が好きなこと、得意なことに注力したほうがいい

などなど、「確かにやるといいかもな」と思うことがたくさん羅列できます。しかし、これらをただぶつけることが本当に素晴らしい提案となりうるのでしょうか。

「思いつき」は2軸で整理しよう

提案の前段階のアイディアをばーっと並べることは悪いことではありません。しかし、それで「以上終了」となるのはあまりよろしくないかなとぼくは考えています。

おすすめしたいのは、そのばーっと並べた思いつきを2軸で整理することです。もっとも汎用性が高いのは「コスト」と「パフォーマンス」ですね。

f:id:Speedque01:20170625112351p:plain

いくら「これやると成果でそう!」というものでも、あまりにもそれを実行する際のコストが高すぎると途中で挫折します。コストには金額的なものだけではなく、心理的コストや時間的コストを含めてもいいですね。

せっかくですので、「英語力をつけるには」というテーマで考えてみましょう。まずは整理のことは考えず、思いつくままにあげていきます。

  1. 単語を一生懸命覚える
  2. 文法をちゃんと復習する
  3. 発音を矯正する
  4. 瞬間英作文を何回もこなして完璧にする
  5. 英会話スクールに通う
  6. 半年ぐらい留学する
  7. 公用語が英語である会社に転職する
  8. 英語が飛び交うプロジェクトにアサインしてもらう
  9. TOEIC800点を目指して勉強してみる
  10. 毎日英語のリスニング教材を聞く
  11. 毎週末英語字幕で映画をみる
  12. 英語のネイティブの恋人を作る

などなど。これを、ぼくの勝手な想定で2軸で整理してみました。

f:id:Speedque01:20170625115016p:plain

こうすることで、パフォーマンスとコストの2軸で各アイディアがどこに位置するか明確になりました。コストが低くかつパフォーマンスが高い4の選択肢「瞬間英作文を何回もこなして完璧にする」はすぐに実施してみるといいですね。他にも、パフォーマンスはそこまで高くないけれども、気軽にかつコストをかけずに実行可能な9,10,11もやってみてもいいかもしれません。

問題は、成果は出そうだけども、心理的・金額的にどうしてもコストが高くなってしまう左上のアイディアたちです。これについては、「どうしたらコストを安くできるか」という工夫を凝らすことで、右側に移動させることができます。

f:id:Speedque01:20170625115409p:plain

例えば単語を覚えまくるのがどうしても心理的に負担になるようだったら、なんらかのアプリを使って楽しく単語を覚える、というのもコストを低めるための工夫としては良いかもしれません。

半年留学がお金の問題で厳しいようだったら、社内でお金を出してくれる規定がないか、もしくは留学資金を援助している団体がないか調べ、そこでお金の問題を解決する、というのも良いでしょう。

「コストが低く、かつパフォーマンスも上がる」というアイディアは残念ながらそこまで多く浮かんでくるものではありません。「パフォーマンスは高いが、コストもかかるんだよな・・・」というアイディアについて、どうやってコストを下げる提案ができるか、が肝だったりします。

2軸整理で真に価値のある提案をしよう

「自分のアイディアがなかなか受け入れてもらえないな・・・」という悩みを持っている人は少なくないと思います。そのような人は、おそらく自分の思いつきをそのままぶつけてしまっているのではないでしょうか。

そのようなときは、ぜひ「コスト」と「パフォーマンス」の2軸でアイディアを整理してみることをおすすめします。さらにその後、「パフォーマンスは高いがコストもかかる」というアイディアに対して、「どうやったらコストを下げることができるだろうか」と考えてみることも良いでしょう。

あなたの提案が、さらに素晴らしいものになることを願っています。

★次はこの記事をどうぞ

 

★2017年7月6日、初の著書「7つの仕事術」をダイヤモンド社より刊行します!