こんにちは、Shin(@Speedque01)です。ぼくは社会人になる直前に考えまくっていたことがひとつあります。
それは「どうすれば高い評価を受けることができるのだろう」ということです。
ぼくは特に目立つ学生というわけではありませんでしたが、運良くコンサルティングファームに潜り込むことができました。せっかくであれば仕事で大活躍をしてガンガン上に上り詰めてやろう、そう思っていました。
しかし、残念ながらぼくは目立った成果を1年目のときにあげることはできませんでした。周りの能力が高すぎた、学生時代にまともに勉強やインターンをしていなかった故に求められるアウトプットが出せなかったなどなどいろいろな理由がありますが、結果が出せなかった一番の原因は「学ぶ力が乏しいこと」でした。
実は、新入社員としての能力差は大きいものではありません。「学ぶ力」さえあれば、初期能力値がそこまで高くなかったとしても十分に巻き返しが可能です。
裏を返せば、いくら学歴が高かったりいろいろな活動に従事していても、「学ぶ力」がなければ一気に周りに置いていかれてしまう可能性があるということなのです。
「学ぶ力」は新入社員だけに求められるものではありません。社会に何らかの価値を提供したいのであれば、どんどん新しいことを学んで自らの力を増強させていく必要があります。学ぶ力がなくなった時点で、その人は過去の経験や知識を切り売りしてなんとか食っていくしかなくなります。
現時点での能力はさほど重要ではありません。さまざまな事象や本、講義などからどれだけ学び取れるかこそが重要なのです。
毎日0.1%でも何らかの知識を仕入れ、能力をつけることができたら、1年後(=365日後)には37.78倍もの力を有することとなります。そうなるためには、なるべく早い段階で「学ぶ力」をつけておかなければならないのです。
「学ぶ力」の重要性については理解いただけたでしょうか。次に必要なのは「じゃあどうやってその力をつけるんだ」という問いに具体的に答えることです。
ぼくは要領が悪く、新しいことを学ぶことはかなり苦手なほうです。だからこそ新入社員のときは苦しみました。その苦しみを克服するためにいろいろな手段を講じてきており、その中で「学ぶ力を身につけるための方法」を明確化してきました。
かつてのぼくと同じように「新しいことを学ぶ」ということが苦手な人向けに、ぼくの経験を交えて具体的に語っていきます。
「締切付アウトプット」が要求される環境に身を置く
「せっかくだし何か勉強してみようかな!」と思っても、結局三日坊主で終わってしまう・・・そういう経験をお持ちの方は少なくないのではないでしょうか。難しそうな本を買い込むものの、最後まで読みきれることはあまりないですよね。
そもそも人は「やらなければならないこと」か「どうしてもやりたいこと」以外のことはしないものなのです。「せっかくだし何か勉強してみよう」程度のモチベーションで、学ぶことなどほぼ不可能といっていいでしょう。
新入社員になったとき、ぼくも「たくさん本を読んでいろんなことを学び、ほかの人に差をつけるんだ!」と意気込んでいました。しかしながら日々の業務の忙しさを言い訳にほとんどそれが実行されることはありませんでした。人の意思などその程度のものです。
そのことに気づいたぼくは、2つのことを実行しました。
- 資格試験を利用する
- 締め切りのある仕事をやる
「資格なんかとっても意味がない」という声はちらほら聞きますが、それは活用の仕方次第です。短期間で体系だった知識を一気に詰め込めるという意味では非常に効果的だとぼくは考えています。
ある領域の知識が必要になったとき、それに関連する資格試験の情報を集め、まず試験への申し込みをします。そうすると勉強せざるをえなくなり、一気に知識がつくことになります。
また、クライアントとのミーティングで使う資料の作成などを自ら買って出ることも非常に有効な方法です。締め切りがない仕事だとどうしてもだらだらとしてしまいますが、クライアントに提出しなければいけないような仕事だと、「わからないー」と嘆く暇もなく一気に作成しなければなりません。そういう仕事を意識的に実施することで、短期間で学べる人になっていきます。
「教育係」を買って出る
「学ぶだけ」では学ぶ力はつきません。逆説的ですが。
本気で学ぶ力をつけたいのであれば、自分を「教える側」としてポジショニングすることが必要となります。何かを教えるというのは想像以上に大変なことです。自分が相当深いところまでわかっていないと、他人に納得感のある説明をすることは不可能です。
ぼくは今はエクセルはだいぶ得意になりましたが、それは積極的にトレーニング資料を作ったり講師をした経験があるからです。新入社員のときはエクセルなんか触ったこともほとんどなく、上司にしかられたり自分で調べたりしながら少しずつ上達をしていきました。
しかし、そのようなことをやっている人は珍しくありません。このままではスキルの伸びもたいしたことないだろうと危機感を覚えたぼくは、社内でエクセルのトレーニング講師に立候補しました。
その時点でのぼくのスキルは中の上程度で、もっともっとエクセルができる先輩はたくさんいました。まったく物怖じしなかったわけではないですが、自分の知識をさらに深めたい、また過去にわからなかったからこそわかりやすく伝えられるのではないかと考え、勇気を振り絞ってみたのです。
資料を作ったりプレゼンテーションをしていく中で、エクセルの機能への理解や自らのプレゼン能力が向上しました。またトレーニングを受けてくれた人たちからも感謝の言葉を頂き、「やってよかったな」と実感しました。
ただ学ぶだけではなく、「教える立場」になること。若干ハードルが高いかもしれませんが、とても効果的ですよ。
「教えたがりの先輩」といい関係を築いておく
会社に一人は必ずいる「教えたがりの先輩」。この人といい関係を築いておくのも非常に重要です。
もしかしたら「なんかいろいろいってきてうざい」と思うこともあるかもしれませんが、あなたより業界の経験が長く、知識があることは間違いないです。その人といい関係を築いておくことで、ほかの人よりも一足飛びに知識をつけることができます。
コンサルティングファームではあまり雑談をできる時間はないのですが、ぼくはプロジェクトが変わるごとに面倒見のいい先輩を見つけ、その人にいろいろ聞くようにしていました。
コンサルタントという職業柄、専門知識であってもわかりやすく説明するスキルはみんなもっているので、ちゃんとした聞き方をすればいくらでも教えてくれます。そこで本では学べない生きた知識をさっと自分の中にインストールし、仕事を開始することができるのです。
ただし、質問のタイミングや仕方については注意が必要です。みな忙しいですから、下手な質問の仕方をすると相手からの評価を下げてしまう可能性があるのです。
ただ、ひとつ注意しないといけない点があります。たくさん質問するのはいいんですが、その質問にも「作法」があるということです。
質問をたくさんしよう、といわれてそれをそのまま鵜呑みにしてしまう人は、以下のようなアバウトオープンクエスチョンをしまくります。
- このプロジェクトの進捗って今どんな感じなんですか?
- このプロジェクトの最終ゴールってどこなんですか? この資料の作り方がわからないんですけど、どうしたらいいですか?
- クライアントからこんな問い合わせがきましたけど、返信はどうしましょう?
たしかに質問はしているので、何も質問をしない人に比べれば数段マシです。とはいえ、こんな質問を毎回ぶつけられたら、上司としてはどう思うでしょう?
・・・そう、「少しは自分で考えろよ!」ですよね。
「読んだら書く」を徹底する
最後にこちら、「読んだら書く」の徹底です。
みなさんはいろいろと本を読んだりすると思いますが、それをそのままにしていてはもったいないです。ぜひブログでも社内メールでもいいですが、書いてみるということにチャレンジしてみてほしいです。
読むだけだと頭のなかにはなかなか残りませんが、書いてみると自分がどこまで理解しているか明確になります。また、そのアウトプットによってほかの人も新たな知識を得ることができますし、一石二鳥ですよね。
ブログで書評等を書いた場合は、そこから少しだけお金が入ってくることもあります。(少しだけですが・・・笑)
ぼくもこのブログでいろいろ書評を書いてきました。最近だと「戦略参謀」のレビューとかですね。
こうやって書くと自分の理解がどんどん促進されていきますよ。
今すぐに「学ぶ力」を身につけよう。
若いうちは、能力の絶対値ではたいした差はつきません。いろいろな経験をしていく中で、それを血肉に変えていく力 = 学ぶ力が何よりも重要になっていきます。
今すぐに学ぶ力をつけ、スタートダッシュをしてみてくださいね。