パパの育休は月3日働くだけで収入を維持できる「はたらく育休」がベスト(寄稿)

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こんにちは、Shin(@Speedque01)です。本日は2ヶ月の育児休暇を取得されたサラリーマンの方に寄稿いただきました!

サラリーマンにとって「子育て」はとても気になるトピックのひとつですよね。もちろん子どもができることはとても嬉しいことですが、お金や時間などさまざまな問題が持ち上がってきます。

ぼくもできれば長期間で育休をとりたいなと思っていますが、そうすると収入がガクッと下がってしまうのではないか・・・など漠然とした不安があります。結局「あとで考えれば良いや」と先延ばしにしてしまっていました。

そんなとき、デジタルパパさんから実体験をもとにした「普通のサラリーマンの育休」をトピックとした寄稿をいただきました。めっちゃ勉強になる。

ぜひみなさんもこちらを一読いただき、育休への理解を深めてみてくださいね。

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Outward Matrixをご覧の皆様はじめまして、デジタルパパといいます。

パパの育休、「取れるものなら取りたいが、心配事が・・・」という方、多いのではないでしょうか。

筆者のデジタルパパは、ごく普通のサラリーマン。

  • IT企業の事務職
  • 専業主婦の妻(そのうちパートに出る予定)
  • 子供2人(双子)
  • マンション購入済

という、私の収入に依存している暮らしでローンを抱えているにも関わらず、2ヶ月の育児休業を取得しました。

私は、育児休業を取得して、心から良かったと思っています。ただ、金銭面のデメリットは間違いなくありますし、会社によっては出世しにくいなどのデメリットもあるかもしれません。

この記事では、オススメの育休の取り方と、育児休暇の心配事を見える化して「自分は育休を取るべきかどうか」を判断するためのチェックポイントをご紹介します。

育児休業を推奨している人と言えば、イケダハヤトさんやサイボウズの青野社長がいらっしゃいますが、彼らとは違う「リアルなサラリーマンの育休」についてお話しできればと思います。

育児休業制度を理解し、「はたらく育休」で収入を維持しよう

私が会社で「育休とります」と伝えると、かなりの確率で「えっ男も取れるの?」と言われました。育児休業は男女問わずに取得できます。ここでは特に「お金」に関わる重要ポイントを抜粋してご紹介します。

  • 育児休業は子供が1歳になるまでの1年取得可能。保育園に入れない場合は1年6ヶ月まで延長可能。
  • 育児休業給付金は育休開始から180日までは給料(ボーナスも含めた直近6ヶ月の平均)の67%が支給される。180日経過後は50%が支給される。
  • 育児休業給付金は「健康保険・厚生年金・所得税・雇用保険」は免除。所得に算入されないため、翌年の住民税は下がる可能性あり。

まだ「自分の場合」がわかりにくいですよね。

ちょっと乱暴に要約すると「年収500万円までなら、180日まで手取給与の8割の給付金がもらえる。181日から手取給与の6割弱がもらえる」と考えれば良いです。

厚生労働省のパンフレットからモデルケースをご紹介します。23万×12=年収276万円のケースです。

f:id:Speedque01:20170313103007p:plain
出所:http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/pdf/ikuji_h26_6.pdf

さらに、あまり知られていない育児休業の制度がこれです。

  • 育児休業中でも月80時間まで働くことができる
  • 育児休業中に労働した場合、最大で通常給与の80%まで収入を得ることができる。

この制度、パパの育休にピッタリなんです。私は「はたらく育休」と呼んでいます。

上記の例では、育児休業中の手取り139,100円に230,000円の13%の29,900円をプラスして169,000円まで増やせます。通常勤務時との差額は約1万円です。(※29,900円には所得税が課される可能性があります)。これが育休中の収入を最大化する方法です。

13%分働けばいいので、月間160時間×13%=20.8時間、つまり月に3日程度はたらくだけで、手取り収入をほぼ維持できるのです。

上の例、おそらくママさんをターゲットにした説明なので、パパ向けに年収500万円でシミュレーションしてみます。 年収500万円の場合、額面月収は41.7万円(ボーナス含む)、色々引かれて手取り月収は33.2万円程度です。

育児給付金は41.7万円の67%で27.9万円、住民税が1.8万円かかるので育児休業中の手取り月収は26.1万円となります。通常時と比較するとマイナス7万円。結構キツイですね。

ここで3日はたらいて給与の13%を上乗せすると26.1万円+5.4万円=31.5万円、通常時の差額2万円程度まで回復させることができます。

ただし、注意事項が2つあります。

年収育児給付金は最大で284,415円

これは、給付金を計算するベースとなる賃金月額の上限が424,500円と定められているためです。

つまり、年収が約510万円以上の方はどんなに稼いでいても給付金は284,415円。はたらく育休をしても424,500円×80%の339,600円が育児休業中の収入の上限となります。

育児休業中にはたらく予定であることをおおっぴらにしすぎない

健康保険と厚生年金の支払いが免除されなくなる可能性があります。会社で労務の人に「ひょっとしたら緊急時に勤務する可能性があります。育児休業中でも勤務可能な制度があります」程度に伝えておきましょう。

育児休業中に出勤した場合社会保険料免除は解除しなければならないのでしょうか?| お役立ち情報 CSアカウンティング株式会社

育児休業法はある一定期間就労を免除し、労働者の保護を図るのが目的です。よって、月3~4日程度のアルバイトが育児休業開始時以前から事業主と従業員との間で日時や勤務時間が確定して行われ継続的に出勤している様な場合は、育児休業中とは考えにくく、育児休業は終了し、復職していると見られる可能性があります。故に、社会保険料の免除は解除する必要があると考えられます。

しかし、事業主と従業員が基本的に育児休業を取得することに合意しており、育児休業を取得中であるが、たまたま仕事が忙しく、余人をもって代え難い事由が生じたから、出社要請があり、結果として月に3~4日程度のアルバイトが発生してしまったという場合は育児休業中であると解釈できる為、引き続き社会保険料は免除と解される可能性が高くなります。

ここまで、育休中にどうやって収入を維持するかをお伝えしました。金銭面での不安は解消されましたでしょうか。

ご自身の年収でのシミュレーションをしたい方はこちらの記事をご覧ください。年収300万~1200万を20万刻みで表にしています。

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続いて、育児休暇を取得するにあたって、どの程度の期間が良いのか、取得するにあたってどのような事項を検討すると良いのかをお伝えします。

育児休業の期間と目的

育児休業は最長1年取得できますが、何ヶ月の取得が良いのでしょうか。目的を明確にすると、希望する期間が見えてきます。

2週間未満

この期間でできることは、産後の奥さんと子供を家に迎え、喜びを感じつつドタバタすることだけです。普通分娩でも帝王切開でも、産後の奥さんの回復期間には足りません。

もちろん、休暇をとるにこしたことはないですが、ややこしい育休なんか考えないで有給でも使えば良いんじゃないかな、と個人的には思います。

1ヶ月

実質的に「本当に必要最低限」の期間だと私は考えています。せめて1ヶ月だけは家庭の再構築に全力をふりむけてほしいです。

1ヶ月あると子供の世話の仕方もかなりわかってきます。また、奥さんの体調もか回復してきます。とはいえ、2~3時間ごとの授乳によるコマ切れ睡眠は、奥さんの体力とメンタルをガッツリ削ります。眠れないって想像以上にキツイですよ。パパが夜のミルクを1回引き受けると5時間連続で眠らせてあげることができます。ぜひ実践してください。

2~3ヶ月

「こどもが増えた新しい家庭」の土台が整う期間と考えています。

こどもの睡眠サイクルが安定し、睡眠時間も長くなってきます。数百回の授乳とおむつ交換を経験し、パパと子供だけでも余裕で留守番できるようになります。

妊娠中からずっと外出ができなかった奥さんに半日の自由時間をプレゼントしましょう。ウチの場合は「やっと美容院に行ける」と泣き出しそうなくらい喜んでいました。

4ヶ月以上

私見ですが、4ヶ月以上となると「一緒に成長を見守ること」が目的になると思います。仕事と家計に支障が出ない範囲で取得されると良いかと思います。

育休を取得するにあたってのチェックポイント(お金・職場)

ここからは、私が2ヶ月の育休を取得するにあたって検討したことをご紹介します。チェックリストとしてお役立てください。

お金の不安はないか

最低限3ヶ月生活できるキャッシュが必要です。

育児休業給付金は、2ヶ月ごとの支給です。最初の支給は育休開始から3ヶ月目です。前述の通り、毎月の収入は数日勤務することで上乗せすることができます。

査定に影響がないか

査定のサイクルは会社ごとに違いますが、査定に必要な勤務期間が定められていると思います。(半年ごとの査定であれば3ヶ月以上のフル勤務など)

査定を逃すと、当然ながら昇給のチャンスを逃します。1回の査定での昇給が6,000円だとすると、以後毎月6,000円損した気分になってしまいます。

査定の対象になってもフル在籍よりは評価が厳しくなると思いますが、その程度は今後取り返してやる心構えで仕事をしましょう。また、「はたらく育休」は査定においてマイナス評価されにくい効果も期待できると思います。

元のポジションに戻れるように上司と調整できるか

「はたらく育休」で月に数日は出勤するといっても、かなりの仕事をチームメンバーに引き継ぐ必要があります。休業明けのポジションについては上司と確認しておきましょう。

法律で「育休取得者に不利益な扱いをしてはならない」と定められているものの、上司と認識合わせをしておくことは大切です。

ボイスレコーダーで言質を取ろうかな、と思ったのですが、ボイスレコーダーを証拠として使う事態になった時点で、紛争状態になっているので後の祭りです。あくまでも事前調整をできるだけ行いましょう。 また、出勤日に30分程度1対1で話す時間を確保しておくのも有効です。

メンバーは賛成しているか

幸い、私は相談したメンバー全員が「是非とりなよ」と言ってくれました。少なからず仕事の負荷が高まるメンバーには心を尽くして話をしましょう。

引き継ぎが発生することは良い側面もあります。抱え込んでいた仕事が分散されることで、新しい仕事に取り組むチャンスを掴める可能性があります。

前例はあるか

前例があれば、ある程度の予測ができるかもしれません。不都合な前例であれば、そうならないように道を用意するのです。そのためにも「はたらく育休」は有効であると思います。どうしても対応が必要な仕事に絞って、やりきるのです。

そうすれば不利益な扱いはされにくいでしょう。前例がない場合は切り開くしかないです。覚悟を決めましょう。

覚悟と自信はあるか

お金の心配がなくなり、できるかぎりの調整を行ったとしても、育児休業によりキャリアに不利益がある可能性はぬぐいきれません。

  • それを乗り越える覚悟と自信があるか
  • 今の会社で新しいポジションで挑戦する仕事を作り出せるか
  • 転職してやっていける自信があるか

上記に自信を持ってYesと言えない場合、育児休業を取得してももやもやが残ってしまう可能性があります。

Outward Matrixの読者の方はキャリア志向が強いと思いますが、40年のキャリアの中で数ヶ月だけでも家庭のウェイトを高めてみませんか?きっといいことがあります。

皆様の充実した人生の一助になれば幸いです。

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育児休業、素晴らしい制度じゃないか?

以上、デジタルパパさんからの寄稿でした。

先述のとおりぼくはほとんど育児休業についての知識がなかったのですが、実体験とあわせて詳しく書いていただき、とても勉強になりました。会社によってはとりづらい雰囲気はあるかもしれませんが、それをおしてでも取得する価値はありますね。

育児を女性側に丸投げするというのはもはや時代遅れ。一緒に育てていくという気概は、子どもを作るのであれば必須でしょう。お金の心配はありますが、育休制度をフルに活用していきたいですね。

育休をとって子育てをしながら、副業をして自分の可能性を広げるというのも面白いかもな・・・と妄想したりしています。

今回寄稿してくださったデジタルパパさんのブログは下記になります。とてもリアルな情報が満載のお勧めブログですよ!

コハルとデジタルパパの双子育児

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