こんにちは、Shin(@Speedque01)です。ぼくが運営しているオンラインコミュニティ「Players」にはお互いのオススメ本を紹介しあうスレッドがあります。
残念ながら全部を読む時間は取れないのですが、特によさそうなものはすぐに購入して読むようにしています。
そのうちの一冊がこちら!「残業を減らし定時で帰る仕事術」です。
なんと180円という超お値打ち価格。漫画形式で絵もかわいらしかったので即ポチりました。値段が安いこともあり、最初はそこまで期待していなかったのですが、読み終わった後に「よしこれは絶対にブログで紹介しよう」という気持ちになりました。
読むのが速い人であれば30分程度で読み終われるものなのですが、その中にはタスク管理の基本がぎゅっと濃縮されていたのです。
著者&内容紹介&もくじ。
「残業を減らし定時で帰る仕事術」の著者はこんな方。
1988年4月生まれ、高知県出身のシステムエンジニア兼プログラマー。
「タスク管理でストレスフリーな毎日を!」を合言葉にイラスト・まんがを使ってタスク管理を広めるべく、ブログ『ふりにち』を運営している。
そのほか、ブログや自己啓発を中心テーマとする勉強会、『広島ぶろがー会』の主催を務める。
Twitter ID:@kz_sueブログ『ふりにち』:http://kt-zoe.com/
SE兼ブロガーで、勉強会も主催している方ですね。年齢も近くて親近感が湧きます。しかし、SEしながらブログも書き、漫画で本も出版するとは超人的な生産性です。
本の紹介はこちら。
今から2年前…SEとして働く「ぞえ」は、仕事に追われていた。 「自分だけが弱音を吐く訳にはいかない」と残業の日々を送っていたがある出来事がキッカケで残業削減を決意することにー。
SE女子が残業を減らし、定時で帰れるようになるまでの実体験を描く!
サラリーマン漫画家「ぞえ」渾身のデビュー作◎
リアルな体験談にもとづいて書かれているので、さらっと読めますがしっかりと心に残る作品になっています。
もくじはこちら。
プロローグ:遂に残業時間が100時間突破&深夜2時まで会社に
第1章:何故定時までに仕事がおわらない?
第2章:仕事を増やさない!
第3章:時間を記録しよう
第4章:時間帯によって得意な作業がある
第5章:「何故残業を減らしたいのか?」を明確にする
エピローグ:今では週3で定時退社
ではでは、中身の紹介に参りましょう。
定時に仕事が終わらない理由。
毎日定時に仕事を終わらせてさっと帰れる人はそんなに多くないでしょう。ぼくも然りです。
そもそも、なぜそんなことが起こってしまうのか、先生役の「ひよこ」が教えてくれます。
ひよこ「まず、定時に仕事が終わっていないことについて、何が原因か知る必要がある」
ひよこ「原因は大きく二つに分けられる:
①仕事量が多い
②仕事密度が低い」
ぞえ「『割り込みが多い』こともあるんじゃないですか?」
ひよこ「割り込みとは結局『急に来たと感じる』仕事の一種。割り込みが多いというのは①に分類するが、仕事の切り替えも要するので②も引き起こす」
ぞえ「なるほど・・・」
まずここで定時に帰れない理由を二つに分類し、その各々について具体的な対策をかわいらしいイラストとともに紹介していく、というのが本書の流れとなります。
いわゆる「仕事時短術」というのは膨大に出ていますが、「そんなの普通の人にはできないだろw」という高難度Tipsの紹介に終始していたり、おじさんの精神論になっていたりする本が多い傾向にあります。
その点、「残業を減らし定時で帰る仕事術」はまだ20代の女性が書いていることもあり、非常に地に足が着いた内容になっています。漫画なので読みやすいですしね。
仕事を増やさない!
では、仕事を増やさないためにはどうすればいいのか?ひよこ先生が教えてくれます。
ひよこ「しかし、割り込みがくる度にそれに手をつけていては、気付いたら定時になってしまう!」
ひよこ「自分が作業しなければいけない割り込みは、本当に『今』しなければいけないのかを確認するのをオススメする」
ぞえ「人から依頼来るとつい急ぎのように思っちゃうんですね」
ひよこ「依頼を受けたときはこの2点を予め確認しておくといい
①何が
②いつまでに必要か」
ぞえ「『いつまでに』はわかりましたけど、『何が』とは・・・?」
ひよこ「例えば何かの調査を依頼されたとき、図があるような資料が欲しいのか、文章だけでいいのかなど確認するようにする」
ぞえ「アウトプットのレベルは作業に手をつける前に認識合わせしておくんですね!」
ひよこ「きっちり作ったが実はそこまで要らなかった、は時間も無駄になるからな」
いいですねー。アウトプットのレベルや期日確認は非常に重要です。ぼくも過去に記事にしています。
まずは事前に紙で大まかなストーリーとアウトプットイメージを書き、ズレを最小限にするというやり方ですね。
アウトプットイメージ作成は、特に海外のコンサルタントと働くときは必須の作業です。「とりあえずこの分析しといてー」で、まともなアウトプットが出てくることは100%ありません。
- その資料を作成する目的は何か
- どのようなフレームワークを使うべきか
- データソースはどこを使用すべきか
- 時間はどのぐらいかけるべきか
- 各スライドでのキーメッセージは何か
- 最終的なストーリーはどうなるのか
上記のようなことを事前に決めた上でアウトプットイメージを作り、その後依頼するようにしないと、いつまでたっても前に進まなくなってしまいます。
もしあなたが部下としての立場で、上司が適当に仕事を振ってきた場合は、アウトプットイメージ作成を自分自身でやりましょう。まずアウトプットイメージ作成を実施し、その後上司に「こういうように進めたいのですが、問題ないでしょうか」と確認するのです。
上司がやってくれないのならば、自分でアウトプットイメージを確定させ、進めるしかないのです。
上記のようにしっかりとアウトプットのイメージを固め、優先順位をつけておかないと、どんどんどうでもいい仕事に自分の時間がとられることになってしまいます。
「今じゃなくて良かった」「てか全然方向性違うね」という状況になってしまったら悲劇ですよね。残業しなければいけなくなってしまうのもそうですし、上司からの評価も下がってしまいます。
まあ、上司側からしっかりと納期や方向性を提示しろや!という話はあるのですが、部下側からそんな文句をいってもしょうがありません。ちゃんと納期や方向性を提示できるすばらしい上司は、せいぜい10%もいるかいないかというレベルです。
だからといって、上司のせいにしてふてくされていても仕方ありません。自ら納期とアウトプットイメージを明確化し、きっちり終わらせる必要があるのです。
仕事密度を高める!
ではもうひとつ、仕事の密度の高め方の紹介です。いろいろなTipsが紹介されていますが、いったんひとつだけ。
ひよこ「じゃあ記録を取らずに自分がどのくらいの時間でタスクをこなせるのか正確に分かるのか?」
ぞえ「うーん・・・わかりません・・・」
ひよこ「だろう?」
ひよこ「自分がタスクをこなすのにどのくらい時間がかかって、かつ何に時間をかけているか知るには時間の記録しかないのだよ」
ぞえ「お金も記録することで支出を把握しますもんね・・・」
ほんとこれ大事なのですが、ほとんどの人はこれができていません。好きなように仕事をしているため、どういう作業にどのぐらい時間がかかるのか理解できてないんですよね。その結果見積もりも甘く、いつまでたっても終わらないという状況に陥ります。(だから、ぼくは最強のTodoリストを自分のチーム全員に使ってもらい、生産性向上を高めようとしています。)
自分の仕事にどれだけ時間がかかったか把握し、どこに無駄があるのか理解し、その無駄を徹底的に撲滅していく。その繰り返しで仕事の密度が上がります。当然のように聞こえるかもしれませんが、それを高いレベルでこなしていくことは実は非常に難しいのです。
本書ではゆるーいタッチで説明してくれているので「自分もできるかも!」と思えるのがいいところですね。
レッドブル1本飲むなら「残業を減らし定時で帰る仕事術」を読もう!
レッドブルは小さいサイズでも200円しますが、めっちゃおいしいのでちょいちょい飲んでしまいます。が、そのレッドブルを1本だけ我慢して「残業を減らし定時で帰る仕事術」を読んでみてはいかがでしょうか。
これほどコスパの良い180円の使い方はあまりないと思いますよ。