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こんにちは、Shin(@Speedque01)です。ぼくは新卒一年目のとき、自分の仕事の遅さに絶望していました。
先輩たちがこなすスピードの何倍もかかり、しかも質が低い。そのため、毎日毎日残業続きになり、どんどん疲弊していく毎日でした。
そんなこともあり、ぼくはTodo整理や時間の使い方にこだわり、仕事を速くこなすことについてたくさん考えてきました。下記の記事たちがその集大成です。
- Todoリストの超具体的な活用方法を紹介するよ – Outward Matrix
- あなたの生産性を今の3倍に上げる秘訣を教えよう – Outward Matrix
- すぐダラダラしてしまうあなたに、休日を超効率的に過ごす方法を教える – Outward Matrix
- 生産性を格段に向上させるエクセル関数を8個選んでみた – Outward Matrix
地道に生産性をあげるための手を打ち続け、愚直に実施することで自分の仕事のスピードは格段に上がりました。上司からも、「作業者としてのスピードは十分なレベルに達している」というお墨付きも得ることができました。
手を動かすスピードは速いはずなのに、全然仕事が終わらない
そんなこんなで、一時期は非常に平穏な仕事生活を送ることができました。もちろんちょいちょい忙しくなることもありましたが、ド新人だったころに比べると全然ラクになりました。
手を動かすスピードが早くなったり、Todoの管理がうまくなってきたりしたので、当然といえば当然ですね。あまった時間で仕事に関連した勉強をしたり、英語をもう一度ちゃんと勉強したり、奥さんと遊びに行ったり、非常に充実した時間を過ごすことができて幸せでした。
しかし、そんな平穏な日々もそう長くは続きませんでした。
コンサルティングファームでは、最初は作業者としてのアウトプットが期待されます。欲しい情報をちゃんと収集し、分析し、グラフを作り、スライドを作り・・・のような仕事ですね。Webリサーチのみならず、いろんな人にインタビューをしたりすることもあります。
そして、経験を積んで作業者として合格点がもらうようになると、次はプロジェクトの方向性を決め、全体を管理するロールとなります。ここでは、求められるのは仕事の速さだけではありません。ぼくは、その落とし穴にはまり込んでしまったのです。
仕事を速くこなす前に、全体像を明確化すること
プロジェクトの方向性を決める、全体を管理する、というのはなかなか想像がつきづらい仕事かもしれません。「実際に情報を収集したり、分析したりするよりもラクじゃない?」と思う人もいるかもしれません。何を隠そう、ぼくもそう思っていた一人です。
しかし、実際にこのロールについてみると、想像以上に大変でした。お客さんの言うことはどんどん変わっていくし、しっかりとタスクを握れたと思ってもメンバーに「そんなことはできない」といわれて説得に苦労するし・・・しかも、契約時に決まっているプロジェクトの終わりはどんどん近づいている・・・。
しかも、プロジェクトの方向性を決めたり全体を管理するのがメインのロールであるとはいっても、自分で手を動かすことがなくなるわけではありません。プロジェクトに潤沢なリソースがあることは稀で、多くの場合は自分でもさまざまな情報収集や分析をこなしていく必要があります。
そんなこんなで、ぼくはどんどん追い詰められていきました。いくらやっても終わらない、事前の検討事項がひっくり返される、メンバーも思うとおりに動いてくれない、そんな状況でした。
なぜそのような状況になってしまったのか改めて考えると、答えはシンプルです。プロジェクトの全体像を考え、必要となる情報やアウトプットイメージを定義し、それらをしっかりこなせるメンバーをアサインする、ぼくはそういう当然のことができていなかったのです。
もちろん、お客さんとの打ち合わせはしっかりとこなしますし、WBSも引いて滞りなくこなせるようにしたつもりではありました。プロジェクトマネージャとして必要なことは実施していたつもりでした。しかし、その程度のレベルでは、難しいプロジェクトを率いることは不可能でした。
プロジェクト管理はそんな甘くない
ぼくは、プロジェクトを率いるのであれば、下記のようなことができる力が必要であると考えています。
- ふわふわしているお客さんの要望を明確化するために本気のディスカッションを実施し、プロジェクトの最終アウトプットイメージをすりあわせる
- 「事前にそこまで考えるの!?」と引かれるレベルまでタスクを細分化し、メンバーが同じレベルまで理解するまで説明する
- 細分化したタスクについて明確にDueと進め方を提示し、そのとおりにできているか常に管理する
- プロジェクトの方向性に大きな影響を及ぼすようなクライアントの動きがないか注視し、もし何かしらのやり直しが発生せざるを得ない場合は、全てのステークホルダーと密に連携した上で柔軟に対応する
- 自分自身でもすべてのリサーチや分析、資料作成ができるように大量のインプットをしておく。メンバーに任せるのはいいが、自分でできないことを任せるとあとで取り返しのつかないことになる
こういうことをスムーズに実施できる力がついていない、そう痛感した経験でした。
手を動かすだけではなく、全体をちゃんと管理できる人になる
まだまだ仕事のスピード自体についても改善の余地はありますが、それよりもインパクトが大きい「全体の管理」というところについて早急に改善しなければいけません。それができないと、ぼくはいつまでも作業者レベルから抜け出すことはできないでしょう。