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こんにちは、Shin(@Speedque01)です。今日は、新入社員向けビジネス書のベストセラーのひとつ、「入社一年目の教科書」を紹介します。
著者はライフネット生命社長、岩瀬大輔氏です。岩瀬氏の経歴をライフネット生命のホームページから引用してみます。
岩瀬 大輔 (いわせ だいすけ)プロフィール
1976年埼玉県生まれ、幼少期を英国で過ごす。1998年、東京大学法学部を卒業後、ボストン・コンサルティング・グループ、リップルウッド・ジャパン(現RHJインターナショナル)を経て、ハーバード大学経営大学院に留学。同校を日本人では4人目となる上位5%の成績で修了(ベイカー・スカラー)。2006年、副社長としてライフネット生命保険を立ち上げる
2013年6月より現職。
世界経済フォーラム(ダボス会議)「ヤング・グローバル・リーダーズ2010」選出。主な著書
- 「生命保険のカラクリ」 (文藝春秋、2009年)
- 「入社1年目の教科書」 (ダイヤモンド社、2011年)
BCG、リップルウッド、ハーバードMBAを経てベイカースカラー取得、ライフネット生命副社長から社長になり、ダボス会議にも選出と、「違う世界の人」感がすごいですが、入社1年目の教科書は紛れもなく良書です。
その中でも特に共感したポイントについて、ぼくの経験も絡めて紹介します。
「何のために」で世界が変わる
コンサルティングをやっている中で、常に切れ味の良いアウトプットを出し続ける先輩がいました。彼は、この「何のために」をいつも徹底的に突き詰め、その後作業を開始していました。これ、大事であることはみんな知っていると思いますが、実践できている人は少ない印象があります。
上司からのオーダーは、そのプロジェクト全体から切り出した一部分です。通常であれば細かい注文までは出してきません。しかし、どんな単純作業にも必ず背景があり、大きな目的に沿って動いているのです。
だとすると、一つ一つの仕事がどこを目指しているのかを知ることで、退屈な単純作業の意味は激変します。モチベーションも上がるのではないでしょうか。
上司としても、指示した以上の仕事をやってもらえると嬉しいものです。気が利く人材だと思われるのは、頼んでいないことまで見越して手配してくれる部下です。
相手が本当にして欲しいことは何か、本当の目的は何か。常に意図を把握しようとする努力は仕事をするうえでの必須事項です。
相手の言葉をそのまま受け取るのではなく、「現在の状況はどうなっているだろう?」「彼が本当にしたいこと、いいたいことは何なのかな?」としつこいほど確認してみましょう。もしメールだけで伝わらないのなら、電話してみましょう。電話でも伝わらなければ、じかに会って話してみましょう。
意図をお互い伝え合う、読み取りあう。一見シンプルですが、とても強力な業務改善方法のひとつです。ぜひ実践してみてくださいね。
ミスをしたら、再発防止の仕組みを考えよ
ミスは誰でもするものです。尊敬する上司に聞いてみても、「若い頃はメチャクチャ失敗をした」といっていました。ミスするところなど想像もできないぐらい優秀な彼でもそういう時代があったのですから、ぼくたちがミスをするのは全然普通なことなのです。
とはいえ、ミスをほったらかしにしていても意味がありません。なぜそれが起こったのか、どうやったらリカバリーできるのか、二度と発生させないためにはどうするのか、そういうことを徹底的に考える必要があるのです。
初めて犯した誤りであれば、それほど叱られることはないと思います。問題は「この間も同じこと言ったよね」と言われてしまうケースです。どんなに温厚な上司でも、同じ間違いを二度繰り返すと、さすがに本気の叱責が飛んでくるでしょう。
「これから気をつけます」
そういうのは簡単ですが、これだけだと同じミスを繰り返してしまう可能性があります。
上司から何を指摘され、自分はなぜそうしてしまったのか。叱責されたことを注意深く受け止め、再発防止のために何をすればいいのかを熟考するのです。
ぼくが考える再発防止策は、仕事のやり方を変えることです。ミスが起こらない仕組みを作り出すことだと思います。
ぼくは、「下書きメール」というやり方を用いて、再発の可能性を下げる努力をしています。詳しくは下記の記事をごらんください。
やることは簡単。指摘事項を一覧化するための下書きメールをメーラー上に作っておくだけです。で、それは常時メーラー上に開いておき、指摘および学んだことがあればそれに随時箇条書きで書き込んでいく。そして、毎日見返すことを習慣化する。
メーラーは、ぼくは基本的に常時立ち上げています。なので、何か指摘を受けたときにさっとそこに書き込む手間が非常に少ないです。さらに、いつも立ち上げているからこそ指摘事項を見返すことも可能です。
具体的には、ぼくは下記カテゴリに分けて指摘事項および学んだことをすべてログしています。
- 英語
- 資料作成
- メール
- タスクマネジメント
- プロジェクトマネジメント
- その他全般的な姿勢、考え方
ここは、各人の選好によって変わるところだと思いますので、ぜひ自分のカテゴリを作り、たくさんログし続けていってください。そして、それは毎日見返して自分の血肉としてください。
苦手な人には「惚れ力」を発揮
これめっちゃわかる。高学歴で仕事ができて自信満々で・・・という人は特に気をつけて欲しいポイントかもしれません。
いくら頭が良くても、職場での人間関係がうまくいかないとどんどん沈んでいきます。仕事も面白くないし、精神的にも追い込まれてしまうでしょう。「あんなバカなやつらと仕事なんかしてられるか」という思いに囚われてしまうかもしれません。そういう悪循環に囚われると、もう仕事が憎くて憎くてたまらなくなると思います。
それを防ぐために、相手の良いところを探してそこに惚れる「惚れ力」はとても大事です。どのような人にもいいところがあります。「自分が自分が」とアピールするよりも、他の人のいいところを探してそこに惚れるほうがよっぽど生産的ですね。
人は、自分に好意を持ってくれる人を邪険に扱いません。しかし、相手から嫌われているという空気は必ず伝わります。どんなに気難しい上司でも、良いところを見つけて尊敬すれば、おそらく嫌われることはないでしょうし、チャンスをもらうこともできると思います。
むしろ、嫌いな人、苦手な人ほど懐へ飛び込むべきだと僕は思います。お昼にでも誘ってじっくり話をすれば、そんなに悪い人ではないかもしれません。
この力をつけるためには具体的にどうすればいいか、過去にぼくも考えたことがあります。
また、今も20-30歳上のクライアントや、海外のシニアなコンサルタントたちと膝を突き合わせていろいろやっていますが、とてもスムーズに仕事をこなすことができています。(もちろんちょいちょいトラブルはあるのですが・・・)
その要因は、ぼくが知識豊富だったり仕事がメチャクチャできるから・・・ではありません。ほぼ確実に、「懐く力」のおかげです。
ぼくは残念ながらその道何十年とやってきている人にかなうほどの知識はありません。もちろんそれをつけるために一生懸命やっていますが、圧倒的な厚みがある経験の差に勝つことは容易ではない。だからこそ、周りの人に助けてもらったり、いろいろ教えてもらったりしないと仕事は進まないのです。
そういうときに大事になってくるのが、「人に懐けるかどうか」です。媚びるのではなく、甘えるのでもない。もちろんなれなれしくするなどご法度。適切な距離を保ちつつ、「こいつかわいいな、何かしてやろうかな」って思ってもらえる力が、懐き力だとぼくは定義しています。
「あえて言わせてください」で意見を言え
新人だろうがなんだろうが、会議に出るに当たっては絶対に何かしらの意見を言わなければいけません。そうでなければ、会議に出た時間はまったくのムダ、まわりから「ノーバリュー」の烙印を押されても文句は言えません。
ただ、やはり最初のうちは意見は言いづらいもの。岩瀬氏の言葉はそのような悩める新人の背中をやさしく押してくれます。
若さは特権です。若いから許され、若いから可愛がられるのです。この特権は中堅になるともう使えません。今のうちに特権を駆使してください。
誰も新人に完璧な答えなど求めていません。臆せずに意見を言ってみてください。意見を言う若者は、議論に貢献しようとする仲間として重宝され、様々なチャンスが巡ってくるはずです。
ただ、新人の場合は「分からないところが分からない」ことも多くあり、思考停止して意見が言えなくなってしまうケースがよくあります。
そんな時におすすめの対策を、4つのステップでまとめています。
プロジェクトの概要や今後やるべきことについて先輩や上司が丁寧に説明をしてくれるものの、説明の中にわからない単語や概念、ロジックがふんだんに組み込まれていて、話にまったくついていけないことがぼくはよくありました。
ひとつやふたつならまだ類推することはできるのですが、わからない単語や説明が何十個も積み重なっていくともうお手上げ。もはや何がなんだかわからず、話がすべて耳を通り抜けていってしまいます。
特に新入社員の間はこのようなことが多いでしょう。先輩や上司は経験や知識がありますし、今までの社会人生活の中で知らず知らずのうちに専門的な業界用語を誰でも知っているものとして捉えてしまいがちなのです。ですので、「分からないところが分からない」状態になってしまうのは、みなさんだけが悪いわけではないのです。
とはいえ、先輩や上司に「もっとわかりやすく丁寧に教えてください」と毎回言うわけにもいきません。他人を変えることは基本的にできませんから、自分で何とかするしかないのです。
社会人の勉強は、アウトプットがゴール
ぼくがブログを書いている目的のひとつにも重なりますが、何かを学ぶためには自分から発信しなければなりません。ただ受身で本を読んだり勉強しているだけでは、表層的な知識しかつかず、まったく使えるものになりません。
少しでも学んだらとにかく実務に活かしたりブログに書いたり、何かしら他の人からのフィードバックを得られる形でアウトプットするクセをはやいうちに身につけたいところですね。
たとえばマーケティングの本を読んだとします。
「ああ、勉強になったなあ」
そこで終わってしまっては、勉強した意味がありません。僕だったら、ライフネット生命にどう当てはめられるのかという視点で読んでいきます。この部分はそのまま使える。この話はこう読み替えればいいのではないか。ビジネスパーソンの勉強は、必ずアウトプットに結び付けるべきだと僕は思っています。
「入社一年目の教科書」はリアルな良書!おすすめ!
どんなもんかなーと思って読み始めましたが、たしかにベストセラーになるのがわかる良書でした。新社会人向けに、誰でもできる心掛けや具体的な行動を噛み砕いて伝えていて、早いうちに実践しておくべきことがぎゅっと詰まっています。
よろしければぜひ実際に読んでみてくださいね。価格以上の価値は確実にある本です。
若手社会人はPlayersで学びをアウトプットしよう!
ここまで「入社一年目の教科書」について紹介してきましたが・・・この本を読むだけで仕事が完璧にできるようになるとは言い切れません。
こちらの記事で詳しく紹介していますが、書籍などのインプットだけでは、学びの定着率はたった10%だからです。
一方で、だれかに自分が学んだことを教えれば、定着率は90%を超えます。
つまり、学びを定着させ、圧倒的に成長したいときは、アウトプットする場が必要となります。
私が運営しているオンラインサロンPlayersでは、学んだことをアウトプットするための環境があります。
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