こんにちは、Shinです。コンサルティングファームで働いていて得することの一つに、”いろんな会社の内部に潜り込める”というのがあります。
普通に働いていると、自分の会社のことしかわからないですよね。コンサルタントは3か月とか半年単位でいろんなプロジェクトに参画していくので、多くの会社と関わることができます。単純にその会社のデータを貰って分析するってことは比較的少なく、実際にクライアント先に席を貰って、クライアントと同じロケーションで働くってことが多いのです。そこでわかったことの一つに「日系企業は年功序列だ!若手は雑用ばかり!」という状況は(ある条件を満たせば)打破できるということです。その条件というのは、そう、英語です。
※英語については下記の記事も参照ください。
英語ができれば無双できる
経験が全然少ない入社1-2年目であっても、英語力さえあればかなり大きな権限をもって海外出張行きまくったり、プロジェクトをリードすることができます。というか、英語を学ばずに三十代も後半になってしまった課長補佐クラスは、そのような海外プロジェクトをリードしたくてもできないのです。その結果、実務経験は全然ないがとりあえず英語が喋れる若手が、実質的なリーダーとして活躍するチャンスが出てきます。
積極的に責任を引き受け、英語でタフな交渉をしまくる経験を積んだ日系大企業の若手社員は、いつの間にか大きく育つケースを良く見てきました。
戦略コンサルティングファームや外資系投資銀行だとみんな英語ができて当然であるため差別化は難しいですが、あまり英語色が強くない日系大企業に行くとめっちゃ大活躍できるかもしれないと考えています。ただし、英語ができるにも関わらずまったくグローバル色がない仕事をずっとさせられるリスクはあるので注意は必要なのですが。
ただ、残念ながら大多数の人は全然英語を使いこなせていないというのが正直なところ。なぜこんなに日本人は英語を使えないのでしょうか。
意見を述べる力の深刻な不足
日本語はほんとにいろんな表現の幅がある、素晴らしい言語だと個人的には考えています。とても美しいし、大好きな言語であることは疑いようがありません。しかしながら、良くない側面もあります。そして、その良くない側面こそが、日本人の英語苦手意識の根源にあるのではないかと考えています。
直接的に自分の意見を伝えることを善しとせず「空気」を伝え合う慎ましさ、そしてそれに引っ張られた「自分の意見を言わない」ことを美徳とする文化・・・それは、英語のストラクチャーと完全に相反するものなのです。
英語のストラクチャーは、とても簡潔です。
- おれはこう思う
- なぜならこうだからである 以上
日本人はこのストラクチャーに慣れていません。普段から「おれはこの件に関してどう思うのだろう、それはなぜそういえるのだろう?」って考えることはあるでしょうか?
おそらくですが、多くの人はNoなのではないかと推測します。
英語をしゃべるというのは、極論すれば”What’s your opinion?” “Why do you think so?”という二つの質問に答え続けることなのです。そのOpinionを持つ機会が少ないから、英語の文法でしゃべることができなくなる、よって英語が使えるような人材が少ないということなのではないでしょうか。
もちろん英語の文法や単語を一生懸命覚えることも大事です。それなしにまともな英語を使えるようにはなりません。
ですが、それよりもまず「意見を持つ」ことができるかどうか自問自答し、できてないのであれば日本語でもいいので自ら意見をもって発信し、その理由づけをするという習慣をつけることを強くオススメします。
英語/日本語に関わらず、ディスカッションする機会を多く持ち、”What’s your opinion?” “Why do you think so?”に明確に答えられる人が増えればいいなと思っています。そっちのがずっと楽しいですよ。