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戦略コンサルタントのブログ。コンサルティング業務、英語、戦略策定、採用、育成等について書いています。

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中卒ノースキルで就職したぼくの、たったひとつの才能について語る。(寄稿)

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こんにちは、Shin(@Speedque01)です。本日は、美容室の店長さんからの寄稿です。

寄稿してくれたのは、オンラインコミュニティ「Players」のメンバーでもあり、現役美容室店長の岸さんです。岸さんは中学卒業後に美容師として就職し、メキメキ実力をつけて19歳で店長となった凄まじい方です。きしろぐという、髪についての情報が非常に丁寧にまとまっているブログも運営されています。

しかしながら、就職当初はびっくりするほど何も出来ず、とてもつらい時期もあったとのこと。そんな岸さんがどうやってその状況を乗り越え、現在の大活躍に至ったのか。ぜひぜひお読みください!

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こんにちは、美容師をやっている岸と申します。

ぼくは現在美容室で店長という役職を任せていただき、現場のサロンワークと管理(経営・教育など)をしています。さらに店長兼部長として現場を管理する傍ら、組織のIT部門など様々なジャンルでバリバリ仕事をこなし、プライベートも充実しています。

しかし、そんなぼくも学歴は中卒(中学卒業)で就職をしたために仕事はおろか礼節すら、できない・知らない状態でした。

そんな仕事の全くできないぼくが持っていたたったひとつの才能のおかげで、様々な仕事ができるようになったり、高い技術をつけられるようになったり、管理職をこなせるようになりました。

  • 自分には取り柄がないと落ち込む
  • コンプレックスを多く抱えている
  • 将来に不安を感じている

今回は、そんな人たちに向けて、ぼくのリアルな体験談を伝えたいと考え、寄稿させていただきました。

15歳の時、ぼくはタオルの洗濯すらできなかった

ぼくは元々、能力が全くないといってもいいレベルの人間でした。学歴は中卒、中学時代の部活はやりとげずに途中で逃げ、父子家庭であり裕福でもない、とにかく中途半端な少年でした。

15歳で入社してから半年ほどはとても苦労しました。なにをやってもうまくいかずに、バカにされる毎日。年齢も15歳と若いことから、「本当にこんな若い子にカットさせて大丈夫なの?」「こんな若い子にきられるのはイヤだ」と年齢や見た目で判断されることはザラです。

加えて後輩はみんな年上、なにか失敗すればここぞとばかりにバカにされる始末。上司からも、「お前はタオルすらまともに洗濯できないのか?」といびられ、とことんつらい日々でした。「タオルの洗濯」というのは最も簡単で、入社したばかりであっても問題なくこなせる仕事です。しかし、当時のぼくはそんなことさえできませんでした。

ぼくはやる気だけはありました。むしろやる気は誰よりもありました。上司にはたくさん質問などして自己PRをガンガンしていたし、サロンワーク終了後には夜遅くまで技術レッスンをしていました。自分のことを否定されることを極端に怖がるという性質を抱えていたからこそ、なんとか見返してやろうと頑張っていました。

しかし、やる気だけではなかなかうまくいかなかったというのが正直なところです。

あるキッカケでスイッチが入った

当時の組織の社長には、月に一度のミーティングで会っていました。

この社長が、ぼくにとっては父親的存在でした。面接にスーツでなく私服でいくという、礼節をなにも知らないぼくを受け入れてくれたのです。今考えると感謝しかありません。時に優しく、時に厳しく可愛がってくれる人でした。ぼくは社長に会える月に一度のミーティングが大好きでした。

あるミーティングのとき、社長に言っていただいた一言がぼくの胸にとても大きなインパクトを与えました。

「この中で誰よりも君が1番ポテンシャルがあるんだよ」

ぼくにとってはとても大きな衝撃でした。ぼくは、若いことをバカにされ、能力がないことをバカにされ続けてきたのに、それを「ポテンシャルがある」と言い換えてくれたのです。

ミーティングが終わった後、「こんなに認めてくれる人がいるのに、自分は何をやっているんだ」ととにかく自分自身に腹が立ちました。ぼくのスイッチが入った瞬間でした。

ミーティングの帰りに美容室に戻り、ハサミを握りウィッグ(マネキン)の髪をひたすら切って切って、切りまくりました。その日を境に、自分の全てを美容師という仕事に注ぎこもうと決意し、まずは手始めに「365日1日も欠かさずに技術トレーニングをする」という目標をたて、実行したのです。

そこから1年は大きな躍進をすることができました。当時の組織では平均4年はかかる「スタイリスト」に約1年でなることができ、19歳という若さで店長という役職を任せてもらえるほどになりました。

ぼくができた唯一のことは「吸収すること」だった

もともとの能力がなく、タオルすらまともに洗濯できなかったぼくが持っていた唯一の才能は「吸収すること」だけでした。もちろん、吸収の仕方は何度も何度も試行錯誤しました。

能力のないぼくは、知識を見たり聞いたりするだけではインプットすることはできなかいことに気づきました。シンプルですが、「知識+行動=インプット」と定義し、とにかく人の何倍も学び、行動し続けました。

  • 量はトップアシスタントの先輩の少し上
  • 努力した量だけは認めさせる

人が1教えてもらってできることでも、ぼくは5教えてもらわないとできっませんでした。単純に人の何倍も努力しました。努力は否定されることはありません、とにかく人よりも努力をし、かつ楽しむようにしました。

トップスタイリストになるために全てを吸収した

トップスタイリストの行動を分析し、吸収するのは当たり前です。しかしぼくは、それだけでなく「様々な能力に特化している人」をも分析対象としました。

例えば、「勤務態度はAさん」「接客はBさん」「技術はCさん」というように。そしてトップスタイリストをはじめとする各人の分析をもとに、自分のサロンワークや仕事観を見直しました。具体的には、以下の6点にまとめることができます。

1.出社時間

就業開始時刻の30分前に来ている人がいたので、それに勝てるように35分前には出社するようにしました。早く出社し、サロンワークのパフォーマンスをあげるための時間にしたのです。

その結果、スタイリングを入念にしたり、情報収集に力をいれるなど、できることが増えました。結果としてサロンワークだけでなく、全般的な思考能力の活性化に繋がり、仕事のパフォーマンスが向上しました。

2.立ち居振る舞い

美容師は立ち仕事での接客業なので、姿勢や立ち方はとても大切です。

全身を見られることが多いので、背筋を伸ばすことを徹底しました。適当に動くのではなく、全身を使って普段からの動作をキレイに見せる努力をしました。結果として、お客様から「岸さんといると何か安心するんだよね」といっていただくことも出来たのです。

3.外見(服装や身なり、ヘアスタイル)

服装もカジュアルなものから、フォーマルなものを選ぶようにしました。

あまりカチッとしすぎずに万人受けするような、誰からも支持していただけるファッションにしました。

また、短すぎるヘアスタイルよりも少し長めのミディアムスタイルにしました。参考にしたのは、ホストさんたちのヘアスタイルです。ホストは「女性を喜ばせる」という仕事なだけあって女性受けが素晴らしいのです。

ぼくは童顔なのですが、髪を少し長くすることで大人っぽい演出もできるので一石二鳥でした。

4.トークスキル

上司・先輩とコミュニケーションをするときも、トークスキルの習慣化に注力しました。具体的に意識していたことは下記になります。

  • 話す人にのペースに合わせるようペーシング
  • 相手が話すワードを積極的に自分のトークに組み込むミラーリング
  • 敬語をはじめとした日本語の勉強

これらを実践し続けたことで、自分のトークスキルはどんどんあがっていきました。

5.技術

とにかく人の技術をパクりました。

美容師野中でも、ヘアカットが得意、ヘアカラーが得意などなどジャンルに特化している人をとくに見るようにしました。それだけではなく技術ツール(ハサミやクシなど)など片っ端からパクり、たくさんのものを吸収しました。

6.コミュニケーション力

ぼくは一緒にいる人を選んでしまいがちでした。「この人は自分にとって利益があるから話をする」といったような感じです。しかしぼくはすべてを吸収するために、苦手な人ともコミュニケーションするようにしました。そういうときは、人の良いところや、能力が高い所を見つける努力をしコミュニケーションをとりました。

特定の欠点だけでなく、人全体を見るようにして自分の能力にするようにしました。良いところはガンガン吸収すると思えば、どんな人とでもコミュニケーションするのが楽しくなりました。

能力がないあなたは可能性の塊なんだ。

「能力がない」ということは、「今後の可能性がとても大きい」ということです。

これから身につくことはたくさんある。これから素晴らしい能力が身につく。そう考えると、能力がないというコンプレックスすら自分の武器となります。

ぼくは、たくさんの人のいいところを吸収し、成長しました。もちろんまだまだ自分に足りないことはたくさんありますが、少なくとも人からバカにされることはなくなりました。そして、新しいことにチャレンジすることをいつの間にか恐れなくなり、自信に満ち溢れ、バリバリと仕事をこなせるようになったのです。いつの間にか、ぼくは自分自身に打ち勝つことができたのです。

今では、たくさんの人の髪を綺麗にできるようになり、とても幸せです。

もしあなたも「自分には能力がない」と悩んでいるのであれば、逆にガンガン吸収してやりましょう!一気に逆転してやりましょう!!!

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実体験をベースにした岸さんのお話、いかがだったでしょうか。おどおどしていた15歳の少年が成長していく成長ストーリー、胸が熱くなりますね。さわやかな小説を読んだようです。

岸さんのブログもとても濃い情報が詰まっていますので、特に髪の毛に関しての悩みがある人はぜひ見てみてくださいね!

kazukikishi.com

 

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