Outward Matrix

戦略コンサルタントのブログ。コンサルティング業務、英語、戦略策定、採用、育成等について書いています。

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仕事の捉え方を一変させるライトノベルを紹介する。

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こんにちは、Shin(@Speedque01)です。今はほとんど読まなくなりましたが、学生時代はライトノベルを結構読んでいました。

・・・ハルヒはいつ最新刊がでるのでしょうか。

社会人になってからはあまり読まなくなりましたが、そんなぼくでも最新刊が出たら速攻買うラノベがあります。それは「なれる!SE」シリーズです。

作者が元SEということもあり、システムエンジニアリングの実情が赤裸々に書いてあります。「面白いの?」と疑問を持つ人もいますよね。大丈夫、メチャクチャ面白いです。

どの巻もはずれがなく一冊一冊ガチレビューしたいのですが、本日は特にお気に入りである13巻「徹底指南?新人研修」をご紹介します。

なれる!SE13 徹底指南?新人研修

主人公の桜坂工兵くん、1年間でありえないほどの経験を積み、もはやベテラン選手のような風格を漂わせてきていますが、今回は新卒社員のトレーニングにまで踏み込みます。できれば1巻から読んだほうがいいですが、13巻だけ読んでも問題なくついていけますよ。

工兵の社会人二年目がスタート!

そしてまさかの大盤振る舞い、大量十人の新卒社員を迎えたスルガシステム。例によって新人の教育担当となったのは……工兵でした!

「学生ベンチャーやインカレサークルで部長を務めてたんで~」と意識高い系新人に、「ホットヨガの予約があるので帰ります~」と仕事も途中で定時退社など、ゆとり爆発の新人たちに社内は大混乱!はたして工兵は無事に新人たちを戦力化できるのか!?

リアルでほんといいですよね。「あるある」と頷いてしまうような事件がたくさんです。

では、中身を紹介していきます。

「問題児を存分に使いこなすこと」が一流マネージャの条件

いつもの通りいろいろとトラブルが置きまくり相当疲弊した工兵くんが、飲み友達でもありクライアントでもある橋本課長(元コンサルタント)に愚痴をこぼすシーンがあります。

そこからの橋本課長のアドバイスがどうにもかっこよくてシビれます。

橋本「すみません、知ったふうなことを言って。 ただ従順でそつのない部下を使いこなすのは誰にでもできます。上に求められることは不揃いなメンバーをうまく業務というパズルに当てはめること。どんな跳ねっ返りでもお金に換えてしまうこと。それができる者こそよきマネージャーと呼ばれるのです。」

工兵「よき・・・・・・マネージャー」

橋本「コンサル時代の上司に言われたことがあります。仕事を片づけたいだけなら『よい仲間』を見つけろ、と。価値観の近い優秀な同僚が揃えばどんな案件も楽にこなせると。ただもし君が上にいくことを望むなら―彼は言いました。仲間になぞ頼るな。逆にどんな問題児でも使いこなせるようになれ。それが結果的には一番近道になると。」

工兵「近道」

橋本「王への道(ローズ・トゥ・ロード)

この溢れんばかりの厨二感、かっこよすぎませんか。

いいメンバと一緒に頑張るのは楽ですが、いつもそんな幸運が続くわけではありません。すべてのメンバの適性を見抜き、適宜配置し、最大のパフォーマンスを出していくことがマネージャには求められます。これが非常に難しい。

他の巻の話になりますが、工兵が上司である藤崎さんに「良いマネージャの条件とはなんですか?」と問いかけるシーンがあります。

彼の答えはシンプル、しかしながらとても奥深いものでした。

「みんなが気持ちよく働けるようにすることだよ。」

チームメンバはマネージャの道具でも奴隷でもなく、強い意志を持ったひとりの人間です。マネージャ = 管理者という理解のまま、好き勝手に命令するマネージャの下で生産性を向上させることは困難でしょう。

マネジメントとは何か。良いマネージャとは何か。背筋がすっと伸びる想いです。

会社では「教えてもらう」ことなどできない。

今風な新人に、工兵くんがブチ切れるシーンがあります。

新人の今後の伸びしろを図るときに、会社という環境をどうとらえているかは一つの大きな見極めポイントですね。

O山「俺達、会社のサポートを信じて入社決めたんですよ。他の内定断って、リクルーターさんにも不義理して。なのにまともな教育もないとか、ひどいじゃないですか。桜坂さん、育成担当なんですよね?もっとフォローしてくださいよ、きっちりサポートの体制作って、メンタル面のケアとかもしてもらって」

工兵「あ、あのね、O山君」

O山「予備校や大学だって教育カリキュラム組むじゃないですか。基礎から徐々に学習積み重ねて理解度を確認して。いきなり現場に放り込んであとはよろしくとかありえないですよ。」

O山「要は手抜きしないでほしいんです。こういうのって最初が肝心じゃないですか。今俺達すげぇ大事な時期だと思うんですよ。じっくり時間をかけて、丁寧に育ててほしいっていうか。計画的に、段階的に。そう」

だめだ、それ以上言うな。言ってくれるな、頼むから。

だが切なる願いも虚しく、新人はだめ押しの一言を放った。

O山「俺達の可能性を伸ばしてほしいんですよ!」

工兵「会社は学校じゃねぇよ!」

怒鳴った。

これは工兵が正しいですね。切れてもしょうがない案件かと。

学校は金を払って何かを教えてもらう場なので、正当な教育を求めることは間違ってはいません。しかし、会社では金を貰って何かを提供しないといけないのです。

もちろん今まで学校という「消費者側」で生きてきた新人にとって、その厳しさをすぐ理解するのはなかなか難しいことでしょう。とはいえ、いつまでもその甘えた姿勢でいるわけには行きません。

コンサルタントの場合だと、「クライアントがおまえに一時間いくら払ってんのかわかっているのか」と詰められ続けるので、いやでもその甘えは拭い去られます。

★参考記事

ここでポイントとなるのは、「極めて高度な」というところだと考えています。すなわち、誰にでも簡単にまねできるようなものではなく、極々少数の人しか持っていないような知識や技術を使いこなせること、それがプロフェッショナルの第一要件となります。

こうしてみると、「ただお金を稼ぐ」というレベルの人は早々にアウトですね。アルバイトや、ブログでちょびっと稼ぐレベルのことは誰にでもできるので、「極めて高度」ということはできません。

血の滲むような努力をし続けて得た、誰にも負けないような知識やスキル。それを有していなければプロフェッショナルとは名乗れないということです。そういう意味で言うと、本当に「この人はプロだな」といえるような人ってかなり限られてしまう気がしますね。

できれば1巻から読んで欲しい。

「なれる!SE」は本当に心からオススメできるラノベです。勉強になるだけでなく、その面白さやハラハラ感も一級品です。楽しく読めて仕事への捉え方も一変させることができる、非常にコスパのいい作品ですね。

せっかくならば1巻から読んで「なれる!SE」の世界にどっぷりと漬かってみてください。

 

★次はこの記事をどうぞ

 

★2017年7月6日、初の著書「7つの仕事術」をダイヤモンド社より刊行します!