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Outward Matrix

戦略コンサルタントのブログ。コンサルティング業務、英語、戦略策定、採用、育成等について書いています。

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パワハラ防止のためにぼくがやってきた4つのことを紹介する

人間関係

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★厳選オススメ記事!

こんにちは、Shin(@Speedque01)です。みなさんはいわゆる「パワハラ」を受けたことはあるでしょうか。

何をもってパワハラとするかは難しいところですね。厚生労働省のサイトを見てみましょう。

職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいいます。

パワハラの定義|パワハラ基本情報|あかるい職場応援団 -職場のパワーハラスメント(パワハラ)の予防・解決に向けたポータルサイト-

現代では暴力を振るったりする人はさすがに少なくなりましたが、精神的な攻撃をする文化が残っている会社はまだまだ多いでしょう。 

コンサルティングファームの「詰める」文化

ぼくは新卒で就職してからずっとコンサルティングファームに勤めています。もはや慣れてしまいましたが、最初はいわゆる「詰める」という文化に恐れおののいていました。

「詰める」というのは、資料や発言に対して論理的矛盾を突き続ける、コンサルティングファームの風習のことです。

  • ここの記述はどういう意図を持って書いたの?
  • この示唆をサポートできるデータは何?
  • 今の発言の意図は何?
  • それを言ってオレにどうして欲しいの?
  • なんでそんなことしたんだっけ?
  • それが正しいと考えた理由はなに?
  • 修正するならわかるけど、それを全部削除する意味がわからないんだけど?
  • なんでこんなことに3時間もかかってるの?おれなら15分でできるんだけど?
  • 指示したこと全然できてないじゃん。何聞いてたか言ってみて?

ド新人のころは、コレが毎日毎日繰り返されていました。ある種の通過儀礼のようなものではあると頭では理解しつつも、精神的にはボロボロになっていきます。

これが繰り返されて精神的に疲弊していくと、頭の回転もどんどん悪くなり、アウトプットの質も落ちていきます。その結果、さらに詰められるという悪循環。

ぼくはコンサルティングファーム以外は知らないのですが、こういう追い詰め方をする上司は他の業態にもいるのではないでしょうか。そういう上司の下で苦しんでいる人も少なくないのではないかな、と思います。

「そもそもこうやって追い詰めてはだめだ。まずは部下の言うことをしっかり聞いてサポートしてあげないと」という正論はもちろんわかるのですが、ご存知のとおり「人を変える」というのは非常に難しいこと。ましてや、自分の上司を変えるというのは並大抵のことではありません。

まずは、このようなパワハラ的な追い詰め方があるという現状を受け入れ、なるべくそのような詰め方をされない、およびされても大丈夫なようにしておくことが大事なのです。

では、今までぼくが実践してきた、パワハラを防止するためのコツを紹介していきます。

パワハラ防止のコツその1:上司の意図を徹底的に理解する

いわゆるパワハラ上司でも、ある程度話は通じるはずです(マジでイッちゃっている人は別なのですが・・・)。ただ、パワハラ上司は「自分の意図が伝わらない」ということが判明した時点でガチ切れ詰め詰めモードに入ってしまいます。

そういうモードに入った人は、(もしかしたら自分の伝え方が悪かったのではないか)(部下はこういうことをいいたいのではないか)などの思考をすることができません。徹底的に精神アタックを仕掛けてきます。こうなったらもう暴風が過ぎ去るのを待つしかありません。

そういう状況を避けるために、仕事に手をつける前に徹底的に上司の意図を理解しておきましょう。

パワハラ上司と関わる時間をなるべく少なくしたい気持ちはよくわかります。わかりますがそこはグッとこらえて「これって何のためにやるんですか?」「アウトプットイメージはこれであってますか?」「他のタスクとの兼ね合いを考えて、あと3時間後に提出という形で良いですか?」「ぶっちゃけどれぐらいのクオリティ感を想定されてます?」などなど、相手を不快にさせないように気をつけながら質問攻めにしましょう。

ここまでしっかりコミュニケーションを取ることができれば、あとで認識齟齬が起こることはまずないでしょう。上司の意図をしっかり把握し、アウトプットイメージを固めておきましょう。

アウトプットイメージについては、こちらの記事もどうぞ。

アウトプットイメージ作成は、特に海外のコンサルタントと働くときは必須の作業です。「とりあえずこの分析しといてー」で、まともなアウトプットが出てくることは100%ありません。

  • その資料を作成する目的は何か
  • どのようなフレームワークを使うべきか
  • データソースはどこを使用すべきか
  • 時間はどのぐらいかけるべきか
  • 各スライドでのキーメッセージは何か
  • 最終的なストーリーはどうなるのか

上記のようなことを事前に決めた上でアウトプットイメージを作り、その後依頼するようにしないと、いつまでたっても前に進まなくなってしまいます。

もしあなたが部下としての立場で、上司が適当に仕事を振ってきた場合は、アウトプットイメージ作成を自分自身でやりましょう。まずアウトプットイメージ作成を実施し、その後上司に「こういうように進めたいのですが、問題ないでしょうか」と確認するのです。

上司がやってくれないのならば、自分でアウトプットイメージを確定させ、進めるしかないのです。

パワハラ防止のコツその2:資料提出前にセルフダメ出しをする

パワハラ上司は、少しでもミスを見つけると徹底的に攻め込んできます。タチが悪いことにミスがあること自体は事実なので、反論もしにくい。

ということで、上司に成果物を提出する前には徹底的なセルフダメ出しをしておきましょう。自分が上司だとして、まっさらな目で自分の資料を見直してみるのです。

そうすると、自分としては完璧に作ったものでも、おかしな点がどんどん目に付いてくるはずです。

  • ストーリーがつながっていない
  • 色使いの意味がわからない
  • 誤字脱字がある
  • オブジェクトが揃っていない
  • 不適切な日本語を使っている
  • 英語の文法がおかしい
  • その場にいなかった人にはつながらない表現になっている
  • etc

ある先輩には、「セルフレビューは5回繰り返せ」「作成2割、レビュー8割」という言葉を叩き込まれました。それほど、事前に自分で確認することは大事なのです。

新人の仕事なんて穴だらけなのは当然です。とはいえ、忙しい先輩や上司の時間を取りまくっていると、いつの間にか「あ、こいつはこの程度の仕事もできないんだな」と思われ、チャンスがどんどんなくなっていきます。

ぼくらが何か資料を作成する際は、想像以上につまらないミスをしているものです。変換ミス、計算ミス、他の資料との整合性、etcetc・・・

それらは意外と、何回か見直せば自分でも気づくもの。なるべく上司の手を煩わせないためにも、5回は見直しましょう。

パワハラ防止のコツその3:飲み会等で仲良くなっておく

パワハラ上司のタイプにもよりますが、仲良くなってしまえば意外と守ってくれたりもします。なかなか若手が懐いてくれないようなタイプの場合は、こちらから歩み寄ったりすると内心喜んでいたりするものです。

あなたはもしかしたら「こんなヤツと仲良くなんかしたくない!」と思っているかもしれません。しかし、どうせ一緒に仕事をしなければいけないのだったら、仲良くなる努力をしてみてはいかがでしょうか。

もしかしたらあなたがパワハラ上司だと思っている人は、非常に教育熱心だがうまく伝えることができない不器用な人かもしれませんしね。

下記の記事も参考にどうぞ。

ぼくはお世辞にも仕事ができるほうではなく、つらいことも多かったのですが、それでもなぜか必ず味方になってくれる上司や先輩、同僚がいました。そのおかげでなんとかやってこれたというのもあります。

また、今も20-30歳上のクライアントや、海外のシニアなコンサルタントたちと膝を突き合わせていろいろやっていますが、とてもスムーズに仕事をこなすことができています。(もちろんちょいちょいトラブルはあるのですが・・・)

その要因は、ぼくが知識豊富だったり仕事がメチャクチャできるから・・・ではありません。ほぼ確実に、「懐く力」のおかげです。

ぼくは残念ながらその道何十年とやってきている人にかなうほどの知識はありません。もちろんそれをつけるために一生懸命やっていますが、圧倒的な厚みがある経験の差に勝つことは容易ではない。だからこそ、周りの人に助けてもらったり、いろいろ教えてもらったりしないと仕事は進まないのです。

そういうときに大事になってくるのが、「人に懐けるかどうか」です。媚びるのではなく、甘えるのでもない。もちろんなれなれしくするなどご法度。適切な距離を保ちつつ、「こいつかわいいな、何かしてやろうかな」って思ってもらえる力が、懐き力だとぼくは定義しています。

パワハラ防止のコツその4:上司は常に何らかの善意に従って行動していると仮定する

下記のマッキンゼー本から学んだことのひとつに「人は常に何らかの善意に従って行動していると仮定する」という一説がありましたが、これはぼくにとっては大きなパラダイム変換でした。

チーム内の力関係を変えるのは無理だ、と私には分かっていました。相談すべき相手も見つからず、1年目から問題を起こしていると思われたくなかったし、かといって真っ向から対立するのも得策ではなかったので、唯一残された手段をとることにしました。

それは「考える視点」を変えること。そのアソシエイトは何らかの善意に従って行動している──つまり、心の底から私やプロジェクトや成果のためを一番に思っている、と考えることにしたのです。それが私にとって唯一の選択肢でした。

彼はマッキンゼーの厳しい採用プロセスを通過して雇われているのだから、私はそのシステムを信用するべきだ、さもなければ、マッキンゼーを信頼していないことになる、と考えました。

しかし、この行動と考え方で私は生まれ変わりました。そして、多くの人たちが同様の意見を持っていることも、後になって分かりました。

仕事に前向きな姿勢を自分が持つだけでなく、他人にも前向きな意図があると信じることが大切です。非常に厳しくペースの速い環境で働いていると、誤解が生じ、善意が裏目に出る場面も生じ得るため、こうした姿勢を維持することは重要です。

これ、理想論に聞こえるかもしれませんが、なかなかどうして実践的な考え方です。冷静に考えると、常に人を陥れてやろうと考え続けている人なんかそうそういません。不幸な行き違いがあって、おたがいギクシャクしている、そういうことが大半でしょう。

そのような状況を解決するための考え方が、「他人は何らかの善意に従って行動している」です。

ムカッとくることがあっても、「この人は何らかの善意を持っているんだ」「いったいどういう意図なのかな?」と考えることで、一気に落ち着くことができます。また、その人に対する態度も改善される場合が多いです。

だまされたと思ってぜひ一度実践してみて下さい。「この上司も、なんらかの善意に基づいて行動しているんだな」と思うように心がける、ただそれだけです。

最後に:どうしようもなかったらすぐ逃げよう

いろいろ言ってきましたが、最後に言いたいのは「どうしようもなければ休むなりやめるなり、すぐに逃げてください」ということです。

いくら改善しようと思っても、自分の心や身体がついてこなかったり、想像を絶するひどい上司がいる可能性は残念ながら排除し切れません。そのようなときに無理をすると、心や身体が壊れてしまいます。

あなたの健康を引き換えにするほど、価値のある仕事や活動はありません。限界を感じたら、すぐに逃げてくださいね。

 がんばるのはすばらしいことです。一生懸命ほかの人の期待にこたえよう、自分の目標を達成しようとがんばる姿はとても美しい。でも、それでもどうしようもない、どうしようもできない状況というのはあるのです。

ぼくも、つぶれかけたことがありました。なかなか上司とそりが合わず、何を言っても何を作っても否定される。毎日毎日夜遅くまで働いているのに、誰も気遣ってくれず、しかも自分が価値を出せていない。上司にすべて突き返され、いったい何が悪いのかもわからない。

もしかしたら、それが彼の教育スタイルだったのかもしれません。そのようなやり方で非常に頑健に育った部下もおそらくいたのでしょう。しかし、そのやり方は少なくともぼくにはあいませんでした。

だんだんと気力を奪われ、体力も奪われ、"あと一歩"のところまで追い込まれていた気がします。結局そのプロジェクトは途中で出ることになり、その後少し休むことができたので、なんとか回復しましたが・・・。

そういうふうにつぶれそうな状況になると、さらに悪いことにぼくたちは自分を責めてしまうのです。

「おれがだめだから・・・」「もっとがんばれば・・・」「もっと頭がよければ・・・」「死んだほうがいいのかな・・・」そういう思考が頭の中をぐるぐるします。ご飯を食べてもおいしくないし、人とも会いたくない。いい天気のはずなのに空は灰色に染まっているように見える。そんな状況になるのです。

楽しく健康に働ける人が増えることを願います。

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