読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Outward Matrix

戦略コンサルタントのブログ。コンサルティング業務、英語、戦略策定、採用、育成等について書いています。

MENU

「長時間労働撲滅運動」には賛成できない。

社会

スポンサーリンク

★厳選オススメ記事!

こんにちは、Shin(@Speedque01)です。電通事件を受けて、やはりというべきか「長時間労働の撲滅」を目指す署名活動が開始されました。

こちらです。

www.change.org

これがFacebookやTwitterに流れてきたときの率直な感想は「気持ち悪い」でした。

正しいことも言っている

まず明確にしておきたいのは、正しいこともたくさん言っているということです。

人間はぶっ続けでは働けない

東京大学の島津明人准教授の研究によると、人間の脳は朝起きてから13時間しか集中力が持ちません。それを過ぎたら酒酔い運転と同じレベルまで集中力が落ちてしまうのです。そこに残業代を払う企業の側も長時間労働によって損をしていると言えます。  

実感としてそうでしょうね。ぶっつづけで深夜まで仕事をするというのは、確かに効率が悪いです。

「月間120時間まで時間外労働が可能」としていた居酒屋チェーン店があった

かつて過労死がおきた居酒屋チェーン店では、この協定を月間120時間まで時間外労働が可能という内容で結んでいました。

厚生労働省の基準では月間80時間を超える時間外労働が過労死に関わるとされているにも関わらず、労使協定を何時間で結んでも、何の罰則も受けないのが、現在の日本の法律の現状です。

どこかすぐわかりますが、こういう居酒屋チェーンはぼくは利用しません。人を奴隷のように扱うような企業に金を落とす気はありません。 

こうやって抜粋してみると、「ちゃんとしたことを言っているいい署名活動」のように思えます。でも、ぼくはそれでもこの活動からはぬぐいきれない「気持ち悪さ」を感じます。

「長時間労働」に全ての原因を求める浅薄さ

ぼくがこの活動で一番引っかかったのがこちらです。

日本の生産性を高めるためにも、少子化にストップをかけるためにも、そして仕事を通じて不幸になる人を減らすためにも、長時間労働の是正は、待ったなしです。

ちょっと待って。長時間労働がすべての根源なの?みんなが定時帰りするようになったら日本の生産性は高まるの?少子化にストップがかかるの?仕事を通じて不幸になる人が減るの?ホント????

電通の方の自殺のときにも書きましたが、原因を労働時間のみに依拠することは間違っているし、非常に危険だと考えています。

で、この「長時間労働撲滅運動」に対するぼくの考えは以下になります。

ブラック企業がのさばらないように法律改正をするという動き自体はとても素晴らしいことだと思いますし、人権を踏みにじるようなパワハラセクハラについても、しっかりした法規制をすべきだと考えています。

そういう意味では、この活動の内容に賛同できる部分ももちろんあります。

しかし、電通の事件や他にも数多ある労働者関連の問題の本質に目を向けず、「長時間労働撲滅」というわかりやすいフレーズで大衆をあおるやり方が、ぼくには気持ち悪く感じられます。

大事なのは、個人が自由に働き方を選択できること

ぼくはどっちかというとハードワーカーです。労働時間も、おそらく平均よりは長いでしょう。でも、それでもぼくは不幸ではありません。長時間労働をしていますが、不幸ではないのです。

人の価値観はそれぞれですので、「絶対に定時で帰りたい」という人がいてももちろんいいですし、それは尊重すべきです。そういう人に、「いやいやもっと長く働かないとだめだよ」なんてことを言ったりは絶対しません。

だからこそ、「長く働くのは悪だ!犯罪者だ!ゴミクズだ!」のような空気を作り出しかねないこの活動は、ぼくにとってはとても「気持ち悪いもの」なのです。

この活動が過激化し、「定時帰りしないと逮捕」「どんな理由があっても休日に働いてはならない」など、今まで自由に選択できていた働き方についても規制がかかるようになったらどうでしょう。そんな世界、気持ち悪くありませんか。

そんな世界は、ぼくは願い下げです。

次はこの記事をどうぞ:Todoリストの超具体的な活用方法を紹介するよ - Outward Matrix