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Outward Matrix

戦略コンサルタントのブログ。コンサルティング業務、英語、戦略策定、採用、育成等について書いています。

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成長するための7つのアクションとは。「成長思考」をレビューしてみる

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★厳選オススメ記事!

こんにちは、Shin(@Speedque01)です。今日は、赤羽さんの新刊「成長思考」をレビューしてみます。

こちらの本ですね。

「成長」という観点から、赤羽さんが今までの経験を注ぎ込んで書いた非常に濃い本です。他のよくある本と違い、「なぜ成長できる人とできない人がいるのだろう」「本当に成長するためには何をすればいいのだろう」というところが突き詰めて考えられていますね。

前書きを抜粋してみます。

私たちにとって一番嬉しいことは何でしょうか。仕事でいい結果を出せたら、もちろん嬉しいでしょう。それに加えて、プライベートも充実していると、さらに嬉しいはずです。でも、それらは、環境や相手にもよるし、100%コントロールすることはできません。自分の努力と関係なく、成功したり失敗したりします。

そう考えると、たぶん一番嬉しいのは、「自分が成長している」と感じているときではないでしょうか。しかも、100%、自分の努力でコントロールできているときです。

成長して、それまでできなかったことができるようになる。自信を持てるようになる。これは素晴らしいことです。一過性ではなく積み上げであり、自分の可能性がどんどん広がっていく感じがします。「積み上げなので、安心して取り組んでいける」というのも、いいと思います。

では、そうやって今までできなかったことができるようになっていく = 成長するためには何が必要なのか、赤羽さんがまとめた7つのポイントについてみていきましょう。

アクション1:思い切ってハードルを下げる

目標を立てて挫折する一番の理由は「目標が高すぎること」です。「高い目標でないと目標ではない」とがちがちに考えるのか、「高い目標でないとはずかしい」と考えるのか、自分の実力やこれまでの成果を無視して、むやみに高い目標を設定することが多いと思います。

もちろん、高い目標であっても、「いったん目標を立てたら、絶対に達成する」「何が何でも達成する」と考えて取り組み、実際にそれをやり遂げる人もいますが、ごく少数ではないでしょうか。

少なくとも私にはできませんし、疲れてしまいます。正直にいうと、そこまで強い意志で実行できることが不思議なくらいです。そういう人は、鉄の意志を持って何でもやり遂げられるので、おそらくこの本は必要ないと思います。

目標は、SMARTに則っているか確認しながら立てる必要があります。SMARTとは、目標を立てる際に必要な下記の要素です。

  • Specific = 具体的
  • Measurable = 計測可能
  • Achievable = 達成可能
  • Realistic = 現実的
  • Timely = 期限が明確

ここで赤羽さんが仰っているのは、特にAchievableとRealisticのところですね。ぼくも部下と一緒に目標設定を手伝いますが、目標設定に慣れていないとどうしてもデカ過ぎるものを設定しがちです。そうなると、結局達成できる気がせず、どんどんテンションが下がってしまうという悪循環。

目標は、「これならがんばればいけそうかも・・・?」と思えるぐらいの高さに設定しましょう。そして、それをどんどん達成して前に進んでいけばいいのです。そして、やるからには、それを見据えて一生懸命になりましょう。

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アクション2:つらくない努力、楽しくなる努力をする

いまは、少なくとも日本では、ほとんどの人が「飢えて死ぬ」ということはありません。この本を読んでいる人も、たぶん目先の生活に困窮しているほどではないと思います。だからこそ、逆に、「いまより、もっと成長したい」と思ったとき、成長のための「努力」が意外に大きな障害になっているのかもしれません。

しかし、「努力する」代わりに「いろいろなやり方を工夫する」と考えてみたらどうでしょうか。「努力する」という言葉には、「頑張る」「結果はわからないけれど、ともかくやる」という語感しかないからです。 「いろいろなやり方を工夫する」であれば、何か結果が出そうではないでしょうか。そうすれば、そこまでつらいもの、重いものにはならないと思います。

「努力とは、結果が出る、楽しいもの」と考えていきましょう。 「努力する」という言葉をもう少し軽く感じるとか、その言葉にあまりとらわれないようにすると、大きな差が生まれると思います。これまでより気軽にトライし、結果につなげていくことができるようになるからです。

一生懸命がんばることが必要であるとともに、そのがんばりを楽しくする工夫もまた必要です。仕事でも勉強でもそうですが、あまりに苦しいことは継続ができません。

人はそもそも苦痛を避けて快楽に向かうようにできている生き物であることをしっかりと認識し、「どうやれば楽しくなるだろう?」という視点で考える必要があります。

仕事でも、ただ「がんばる」ではなく、「どうやれば楽しんで仕事ができるだろう?」と考えて工夫しながらやったほうが、成果が出る気がしますね。

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アクション3:自信を持つための工夫をする

成長するための方法論として、非常に効果があるわりに、あまり実行されていないことが、ひとつあります。それが、「自信を持つための工夫をする」ということです。「自信がある、ない」ではなく、「自信を持つことを目的として、あらゆる工夫をする」ということです。

世の中には、明らかに「自信がある人」と「自信がない人」がいます。最初から自信がある人ばかりではありません。自信がある人のかなり多くが、自信を持つための工夫をしているように思います。それを説明したいと思います。

「そんなことを言っても、自信がないから困っているのだ」と言われるかもしれません。でも、たぶん、そうでもないと思います。 「自信を持つための工夫」はいろいろあり、その効果は絶大です。あまり工夫をしたことがないという方は、ぜひやっていただきたいと思います。

(中略)

さて、「自信を持つためのありとあらゆる工夫」ですが、少し挙げただけでも、次のようなものがあります。

  • 人より多くやってみる
  • 人より長くやってみる
  • 倍の速さでやってみる。何度かやってから元の時間に戻す  
  • いままでと違うやり方でやってみる
  • いままでと違う順序でやってみる
  • PDCA(Plan→Do→Check→Action)を回し続ける
  • 同僚や友人に頼んでロールプレイングをやってもらう
  • 自信を持っている友人にくわしく聞いてみる
  • より難易度の高いことにもチャレンジしてみる
  • 何かと一緒にやってみる
  • 人にやってもらう
  • 自分がするのをやめてみる
  • 部下に任せていたことを自分でやってみる
  • 工夫の仕方を工夫する

要は、やり方の工夫は数かぎりなくある、ということです。

ここは赤羽さんの真骨頂ですね。

「自信があればうまくいく、だから自信を持ちなさい」というのは簡単です。問題なのは、そういわれただけで自信を持てるような人などいないということです。

赤羽さんの凄いのは、「じゃあどうすれば自信が持てるのだろう?」と一歩踏み込んで考察し、かつアクションまで落としたところです。個人的には「自信」というのは本を読んだり人と少し話した程度でできるものではないと考えています。

だからこそ、様々なやり方をどんどん試していき、その過程で「あれ、いつのまにか卑屈さがなくなったな?」ぐらいの感じがベストなんだろうなと。そういう意味では、赤羽さんが挙げた多数の自信を持つための行動は面白いですね。

個人的に赤羽さんのアクションからベスト5を選ぶとすると・・・

  1. PDCA(Plan→Do→Check→Action)を回し続ける
  2. 倍の速さでやってみる。何度かやってから元の時間に戻す
  3. 人より多くやってみる
  4. 工夫の仕方を工夫する
  5. 同僚や友人に頼んでロールプレイングをやってもらう

こんなかんじですかね。
特にPDCAを回すためには、しっかりとTodo管理をすることが最初のステップとなります。ぼく自身Todo管理に非常に苦労した経験を活かし、自作でメチャクチャ使いやすいTodoリストを作ったので、よければ使ってみてください。

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詳しい使い方はこちら。

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アクション4:好循環を生み出す

「好循環」とは、自分が実現したいことが複数の追い風を受け、より簡単、確実に実行できるようになることだと考えています。

「好循環を生み出す」とは、自分が打ったいくつかの布石によって好循環を起こし、追い風を吹かせ、ねらいを実現することです。 ただの因果関係を作るのではなく、「いくつかの布石を打っておく」「先手を打つ」「意識的に追い風を作り出す」のです。

「その結果から、よりよい循環が起きる仕組み」をあらかじめ考えておく、さらには「なるべく大きな流れ」を作るようにしておくことで、物事がはるかにスムーズに進むようになります。

すべてそのように仕込めるわけではありませんが、いつも考えておけばときどきはうまく回る、という考えです。私自身、いくつかの方向で偶然、好循環を生み出すことができ、そこからこの発想に至りました。成長においても、この「好循環を生み出す」という発想で取り組めば、嬉しくなるほどの成長機会が訪れるでしょう。そういった夢のようなことが、十分に手の届くところにあるのです。

ここで赤羽さんが仰っていることを、ぼくはいつも「流れを作る」と表現しています。どんなことも一直線の矢印で進むわけではなく、いろんな因果関係が絡み合ってループしています。そのループが悪いほうに向かうとどんどん沈んでいきますし、いいほうに向かうと何でもうまくいくようになります。その流れを意識的にコントロールできるかどうかで、総合的な満足度も変わっていきます。

これは自分自身のことのみならず、コンサルティングの仕事でもそうです。正直なところ、まだこのようなシステムシンキング的アプローチは成熟しきっておらず、まだロジックツリーに代表されるロジカルシンキング的アプローチが主体ではあります。

しかし、今後は真に価値のある提案をするために、システムシンキング的アプローチが大事なのではないかなーと。そのためにも、自分自身を題材に「どうやっていい流れを作ろうか」と考え続けるのは大事ですね。

システムシンキングについては、下記の本がオススメ。別途レビューしたいな。

アクション5:ポジティブ思考を身につける

ポジティブな人ほど成長しやすいと思います。一度でうまくいくことは少ないけれども、ポジティブな人は、やり方を工夫して、それができるまでやり続けることができます。やる気をなくしたり、感情的になったりすることなく、やり抜くことができます。人のせいにせず自分の責任として取り組むので、当事者意識があり成長しやすくなります。

一方、ネガティブな人は、うまくいかないとき、できない理由ばかりをあれこれ言い続け、「自分がどうすればよかったのか」「今後どうしていけばいいのか」などはあまり考えません。物事を否定的な方向からしかとらえないので、うがった見方もするし、すぐ人のせいにしてしまいます。人のせいにすると反省しないので、成長しづらくなります。

仕事でもスポーツでも、一流といわれる人は、ポジティブです。それは、インタビュー記事などを見てもわかります。ポジティブなので、成長してそのレベルになり、それがまた自信となって、ますますポジティブになっていくのではないかと考えています。 「そんなことはわかっているが、どうしてもポジティブになれないから困っているんじゃないか」と言う人がたくさんいますが、本当にそうでしょうか。ポジティブでもネガティブでもどちらでもいいのに、「ネガティブな見方をしたほうが楽だから、ネガティブな考え方をしている」ということはないでしょうか。

頭の中で何を考えるかだけなので、物事をポジティブに考えるかネガティブに考えるかは、実は自分で操作することができるはずです。これまでは「自分はネガティブな性格だ」と押し切っていたけれど、考えてみれば、自分でそういうスタンスを取っておいたほうが「カッコイイ」「深みがありそうに見える」「それ以上、悪いようにはならない」と思っていたのではないでしょうか。

必ず「No」から入る人がちょいちょいいるのですが、確かにこういう人は周りからの評価も高くなく、手も動かない傾向がみられます。

もちろん、物事をそのまま受け入れるのではなく、改善案を考えることは大事です。しかし、その場合も「いやいや、そんなんじゃうまくいかないだろ」というのではなく、「たしかにいいね!さらに、こうしたらもっとよくなるかも」という流れで話を進めるべきなのです。

人が出した意見を「xxxだからダメ」「絶対うまくいくはずない」のように切っていくだけで対案も出さないような人がいると、チームの空気や生産性がどんどん落ちていってしまいます。そうならないように気をつけたいですね。

アクション6:コンディションを維持する特別な工夫をする

自分にとってのベストコンディションがだいたいわかってきたら、それを意識して維持することが大切です。どのくらい意識するかといえば、本気で取り組むのです。断固として決めたことを徹底しなければ、すぐに流されてしまうからです。

ベストコンディションがあって初めて仕事が順調に進むし、好循環も生まれます。前向きな気持ちになって、それが成長につながります。ベストコンディションが維持できないと、前向きな気持ちが減退し、気分が悪くなります。もちろん、生産性も確実に落ちていきます。

ベストコンディションを維持することは、「おまけ」であり、「できればいいや」というものではありません。それが「出発点」であり、「努力の結果を最大限引き出すための基盤」だと理解して取り組んでいただければと思います。

ベストコンディションを維持しているということ自体が、自信を与えてくれます。逃げ道をふさいでくれる、ともいえます。「ベストコンディションを維持しているのだから、結果が出て当然」という気分になり、怠けようという気持ちが格段に減ります。

精神的にも体力的にも充実していないと、がんばろうにもがんばれないというのは、みなさんもよくご存知のことだと思います。

  • 何を食べるべきか
  • どのぐらいの睡眠時間が必要か
  • 自分の気分が落ちるときはどのようなときか
  • さぼりたくなるのはどのようなときか
  • そういうときには何をすればいいのか

などなど、自分をベストに持っていくためには何をすればいいのか、徹底的に考え抜き、それを常に実現するためのアクションリストを作っておくことは非常に大事なことです。

ぼくは逐一学んだことや今後したいことなどを書いて残しておき、日々更新しています。もし興味がある方がいたら、下記で公開していますので、ぜひどうぞ!

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アクション7:人の力を借り、仲間と一緒に成長する

仲間がいれば、何をするにも脱落しにくくなります。

一緒に英語の勉強をするにしても、一緒に簿記や宅建の勉強をするにしても、仲間に引きずられて続けることができるようになります。  私の原体験は、高校や大学の運動部です。すさまじい量の練習をし、夏合宿などでは、バタバタと部員が倒れて運ばれていきましたが、同期の6、7人の仲間と頑張っていました。また、同じ目的を持って入部した後輩も数十人いるという状況では、「退部する」というオプションを考えたこともありませんでした。

練習がどんなにきつくても、仲間も頑張っているし、一生懸命やっているという状況では、ぐらつくことなく頑張り通すことができたのです。「朝、昼、午後、夜の練習がきつすぎて、食事もあまりのどを通らず、ご飯だってお茶漬けのようにしないととても食べられない」といった合宿を仲間とともにやりぬいた、という自信にもなりました。

社会人になってからは、特にマッキンゼー入社後のソウルでのプロジェクトが強く印象に残っています。そのころ、業績がやや悪かった日本から何十人ものコンサルタントを、また世界中のオフィスから100人を超えるコンサルタントを呼び、多数のプロジェクトを実施しました。

「月曜日の朝にソウルに行って、金曜日の深夜に日本に戻る」という生活を10年続けました。しかし、そうした厳しい生活でも、「途中でやめる」という気持ちは一度も起きませんでした。仲間と一緒にやっていたからです。これが、その後の自信にもなりました。

人は弱いもので、自分だけでがんばろうとしてもすぐ諦めてしまいます。「ぼくには向いていないから」「もっと大事なことがありそうだから」などなど、それっぽい理由をつけて、すぐ逃げたくなるのはぼくだけではないでしょう。そのようなときにどう踏みとどまるか、その答えの一つが「仲間」だと思います。

優勝を目指して毎日努力する部活動、切磋琢磨する受験勉強、情報交換しつつお互いの最適なファーストキャリアを探し続ける就職活動、わけわからん状況を紐解こうと深夜まで議論するプロジェクト、ぼくの今を形作ってくれているすべてに仲間の存在がありました。 

そのおかげで、人とうまく関係を築く力や、やり続ける力(グリット)なども同時に磨くことができたのかなと思います。

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終わりに

「成長思考」は、「成長」というあいまいな概念に対して、赤羽さんらしく原因の徹底追及と打ち手まで明確に示された良書です。なんか最近うまくいかないな・・・という人は、ぜひ一読して具体的な改善方法を手に入れ、充実した毎日を取り戻してみてください。