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Outward Matrix

戦略コンサルタントのブログ。コンサルティング業務、英語、戦略策定、採用、育成等について書いています。

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「正しいこと」なんか誰にでも言える。

成長

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★厳選オススメ記事!

こんにちは、Shin(@Speedque01)です。クライアント側でもコンサルタント側でもそうですが、「正しいことを言うだけ」の人がたまにいます。

「正しいことを言う」こと自体は、もちろん悪いことではありません。「なんとしてでも期限内に終わらせるべきだ」、「この程度の質ではクライアントを満足させることができない」、「この管理方法では粒度が甘すぎるのではないか」などなど。

たしかにな、と思う指摘はもちろんあります。でも、ぼくはこういうことを言うだけで仕事をした気になっている人をカケラも信用しません。

詳細なストーリー、実際の打ち手にこそ価値がある

久しぶりに最初から最後までじっくり読んだ記事がありました。こちらです。

www.buntadayo.com

非常に引き込まれるストーリー、臨場感があり、とても読み応えがあるものです。だからこそ、最後の「人を過信しすぎてはならない」というメッセージが読み手に伝わります。
これは、筆者が自身の経験とそこから得た学びを元に、詳細に語ったこそ出てきた価値です。単純に「人を信じすぎると良くないからねー」と偉そうに言っている人がいても、「そりゃそうだけどだからなんやねん」という感想しかでてこないはず。

では、どうしたら詳細を語れるようになるのでしょうか。少し考えてみました。

「なんで?なんで?なんで?」

何か問題が起こったとしたら、まずは徹底的に「何故それが発生したのか?」と根本原因を突き詰める必要があります。

「現行のスケジュールでは期限内にプロジェクトを完遂させられない」という状況があったときのことを考えてみましょう。
プロジェクトはさまざまなタスクがあり、それらが相互に依存しています。海外マーケティング戦略であれば、下記のようなステップを踏む必要があります。

  • 対象業界の概要を把握する(PESTLE分析等)
  • 対象業界を、クライアントにとって意味のある単位(セグメント)に区分する(セグメンテーション)
  • 各セグメントに対して、市場規模および今後の成長率を予測する
  • 各セグメントにおけるクライアントの内部状況を精査する(SWOTのSとW)
  • 各セグメントにおけるクライアントの外部状況を精査する(SWOTのOとT)
  • クライアントにとっての顧客(カスタマー)、競合(コンペティター)にコールドコールを書け、一次情報を入手する
  • 上記の情報を元にマーケティング仮説を立案する
  • マーケティング仮説をクライアントにぶつけ、リアリティをもって推進できるか確認、およびさらに詳細に確認すべきポイントを明確化する

これは一例ですが、こんな感じに進めていって最終的に「マーケティング戦略」というものが出来上がってくるわけです。こんなにステップがあるのですから、いったいどのステップで遅れているのか、なぜ遅れているのか特定する必要があります。

セグメンテーションがうまく切れていないのか、コールドコールの進捗が良くないのか、クライアントの内部情報がうまく集められていないのか、情報はあるがスジのいい仮説を立てることができていないのか・・・想定できる原因はたくさんあります。
そうやってみんなで頭をひねっているときに、「なんとしても間に合わせるべきだ」とかいってくる人がいたら、どうでしょうか。「うるせえ」の一言。

徹底的にリアルに打ち手を思い描け

そうやってどこがなぜ遅れているのか理解できたとしたら、そこを解決するための打ち手を徹底的にリアルに策定する必要があります。

解決策なんてものも、それっぽいものでよければいくらでも思いつくことができます。ぼくの奥さんは夏が近いこともあってダイエットに励んでいますが、例えばぼくはこんなアドバイスをすることができます。

  • 朝はスムージー、昼はサラダと魚、夜はサラダと納豆と豆腐だけ食べてね
  • 毎朝6時に起きて、1時間半6キロ走ってから会社に行ってね
  • 退社後は、毎日ジムで1キロ泳いでね
  • お菓子とかラーメンとかは絶対禁止ね

確かにこれを実施すれば痩せるでしょう、間違いなく。でも、これって意味があるアドバイスでしょうか?

いくら効果があっても、あまりにもコスト(費用、時間、精神力等)がかかる打ち手は、何も言っていないに等しいです。どんなときでも、人にアドバイスするときはその人にあった適切なアドバイスをする必要があります。

それは、企業に対するコンサルティングでも一緒です。「この新技術は素晴らしいです。1年以内に開発して市場に投入すれば数千億円のRevenueが見込めます」というアドバイスは、有効である場合も無効である場合もあるのです。
R&Dがメチャクチャ強く、しかも関連製品をたくさん出している企業であれば有効かもしれませんが、新規製品開発などほとんどしておらず、しかも畑違いの製品しか持っていない企業だったら、「そんなこと言われても・・・」という感想しかないはずです。

「正しいこと」それ自体に価値はない。結果に落とし込め

いろいろと語ってきましたが、まとめると下記3点です。

  1. 正しいことそれ自体に価値はない
  2. 「なんで?」をぶつけまくって根本原因を突き止めろ
  3. 対象者ごとに違うリアルな打ち手をぶつけて結果を出せ

少しでも参考になればうれしいです。